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出版社内容情報
こんなに美しく奥深かったとは。この一冊でようかんのすべてが、そして500年の歴史を持つ虎屋がわかる――類書なしの決定保存版!
内容説明
信長や家康がおもてなしに使い、明治以降は携帯・保存食として、さまざまに愛されてきた和菓子の雄。羊肉の汁物から現代の煉羊羹に至る変遷を、新説交えて綴る「ようかん全史」や、四季折々、多種多様さを魅せるカラー48頁、全国121の名物羊羹紹介まで。この一冊でようかんのすべて、500年の歴史を持つ虎屋がわかる。
目次
見る(ようかんって素敵だ!;菓子見本帳;ようかんギャラリー;武井武雄の世界;全国のようかん;ようかんを楽しむ;虎屋のようかん)
読む(ようかん全史;ようかん好きは語る;原材料について;虎屋のようかんの歴史;全国のようかん)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
54
“ようかんの「夜の梅」は、闇に浮かぶ梅の白さと、その香りを想像しながら味わってほしい。言葉のもつイメージとともに楽しむ、和菓子の魅力を代表するような菓銘だ。” 子どもの頃、梅が入っていると信じていて(梅好き)落胆した記憶がある。餡の甘さが得意ではなく薄く薄く切ってもらっていたのが、いつの間にか厚切りでみっしりした味わいを楽しむように。ここぞ、というに贈り贈られる「虎屋」のようかんの、ずっしりとした重さは、間違いがない。「虎屋」の宣伝本かと思ったら、ようかん全般の歴史がメイン。武井武雄の絵が美味しそう。2020/06/17
とよぽん
53
よくぞここまで羊羹を徹底的に開示してくださった! 虎屋文庫すばらしい。1400年ごろから禅僧によって羊羹が伝えられ、日本の武士の茶の湯の文化に根付く。蒸羊羹、水羊羹、練羊羹の違いが分かり、全国の老舗、有名店の絶品羊羹にうっとり。改めて、羊羹と職人さんを拝みたくなる。漱石ならずとも、菓子中の菓子、餡の芸術品だと思う。それにしても、きっかり2ミリの厚さに切って4枚食べて暑気払いとする川上弘美さんのこだわりが面白い。2020/02/14
TakaUP48
37
ようかんの初めは「羊肉の汁物もどき」というが、いまいちイメージが湧かない。汁ナシが江戸時代前に消滅。蒸羊羹→水羊羹→寒天入り水羊羹→練羊羹と変化。漱石の「草枕」での羊羹賞賛は見事。知らない羊羹や、正しい切り方の作法にニンマリ。虎屋の歴史は室町時代後期に京都で創業、後陽成天皇御在位中より菓子御用を努め、東京遷都の際は明治天皇にお供して東京店を開設。15代武雄氏は、中小企業の声の代表として、1947年に参議院議員になり、その後厚生大臣別名「ヨーカン大臣」になる。「うんちく餡」の詰まったようかん本によだれが…。2020/02/10
gtn
34
先日テレビを見ていたら、登山家野口健氏も山に羊羹を携行するようである。すぐ近くに虎屋の直営店があるが、今まで値段を恐れ近寄らなかった。小型羊羹か何かを一度買ってみようか。2020/02/27
花林糖
22
(図書館本)羊羹のルーツは中国で「羹(あつもの)」とは汁物の事。羊羹←元々は羊の汁物だったとのこと。「ようかん全史」「虎屋のようかんの歴史」は読みごたえありました。「ようかんを楽しむ」では切る時の立ち位置や角度まで丁寧に説明されていてビックリでした。アレンジメニューではパンにクリームチーズを塗り薄く切った羊羹を挟んだサンドイッチ、マスカルポーネチーズを添える、サイコロ状に切りヨーグルトに等があり頂き物の羊羹が余った時の参考にしよう。羊羹も薄く切るだけでなくサイコロ状や型抜きにしてもいいのを知りました。2020/01/07