信長を生んだ男

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103513315
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

信長はこの男が作った。覇王に不可欠な至高の資質「非情の魂」を一身を賭して授けた弟・信行。その激しく孤独な戦いを描く歴史長篇。

内容説明

うつけと蔑む兄・織田信長に、英邁な弟・信行は覇者の資質を見た。それは兵法書と龍笛を好み、常識の範疇に生きる信行には持ちえないもの。すなわち自らの力を恃んで天下を統一しようとする炎の如き意志―。しかし、そこに潜むひと筋の弱さを見出した時、己の熾火をかきたてるように、信行は身命を賭した大勝負に出る。

著者等紹介

霧島兵庫[キリシマヒョウゴ]
1975年生まれ。第20回歴史群像大賞優秀賞受賞を経て、2015年『甲州赤鬼伝』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

65
乱世の中、一族内外はもとより、自身の内外に鬱積される”煩悩”。帰蝶と権六が、気づきの先に見出す「夢と身の丈」。根底は、愛であり義。問題は、時にこれらが相いれない時勢。勘十郎の波乱の人生の象徴が『龍笛』であり、心の区切りが『根切り』。史実は別として、読み物としてアリ。蔵人の存在が印象的。権六と対をなして主を支える裏方。ふと、桐野利秋が、頭に浮かんだ。2019/02/14

信兵衛

38
信長にまだこんなストーリィの余地があったとは! 驚愕させられたと同時に興奮させられた、というのが率直なところ。2017/12/24

如水

36
著者自体がフレッシュな方なのでコレが2作目(1作目:甲州赤鬼伝)。題名から『織田信秀?=信長の父』と思ったら信長の弟、信行でした?ただ読んでいくと題名に納得。しかし…哀しいお話です。歴史小説で哀しさ一杯になったのはいつ以来だろう?信行と言えば◯◯された(ネタバレになるので)武将ですが、そうなってしまった過程の描写が素晴らしいお話となってます。キーワードは『時』と『愛憎』。非凡な才能を持つ兄弟の美しくも儚い物語を是非読んで見て下さいm(_ _)mこの作者、脳内描写がしやすいなぁ(笑)。映像で見たい?2018/03/30

うっちー

31
信長の前半が描かれていて勉強になりました2018/01/26

maito/まいと

30
傑作だ。物語序盤、矢を放つ信行の描写で、反射的にそう感じた。伏線のようで、ただの一風景のようで、それでいて信行のすべてを表現した、素晴らしくも残酷な運命を暗示させるシーン。そして結末を知りながら、最後の最後まで美しくも悲しく進む物語。史実を尊重しながら、物語の人物が物語を創りだしていくような躍動感。まさしく“史実”を飛び越えた作品がここにある。予想だにしなかった帰蝶のラスト、理不尽な人生を用意された信行が切ない・・・そんな中、蔵人と権六が良い味出している。人間として親近感持った権六は初めてかもしれない。2018/04/17

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