出版社内容情報
二度と会えない君に、もう一度だけ会いたい――。AIをテーマに、話題沸騰のデビュー作『ルビンの壺が割れた』を凌駕する第二作。一生に一度の恋。それは、純愛か、狂気か。『ルビンの壺が割れた』を軽々と超えた、衝撃の二作目。賢人は幼い頃に海岸で一人の少女と出会う。彼女の名は、はるか。鮮烈な印象を残した彼女を、賢人はいつしか好きになっていた。長じて人工知能の研究者となった賢人は、あるＡＩを生み出す。ＡＩの名は「HAL‐CA」。それは、世界を変えるほどの発明だった――。話題沸騰のデビュー作を凌駕する、究極のアイの物語。
宿野 かほる［ヤドノ カホル］
著・文・その他
内容説明
賢人は小さな頃、海岸で一人の少女と出会う。彼女の名は「はるか」。一瞬で鮮烈な印象を残した彼女を、賢人はいつしか好きになっていた。それから３０年以上。長じて人工知能の研究者となった賢人は、ある画期的なＡＩを生み出す。ＡＩの名は「ＨＡＬ‐ＣＡ」。それは、世界を変えてしまうほどの発明だった―。近未来の愛を予言した、衝撃の恋愛小説。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
226
書店で気になって、図書館に予約して読みました。宿野 かほる、初読です。本作は、AIラヴホラーファンタジーといった感じでした。これからAI絡みの小説が増殖しそうです。悪意のAIは、かなり手強いかも知れません。2018/08/01
おしゃべりメガネ
184
話題作『ルビンの壺〜』の宿野さんによる第２作で、前作とはガラッと雰囲気の変えてきた内容です。幼い頃、一人の美少女と偶然出会い、恋をしてしまった「賢人」。しかし、想いは通じず、年月を経て偶然再会するコトができます。その女性の名は「はるか」。再会し幸せな二人を悲劇が襲い、「はるか」は帰らぬ人に。プログラムの技術者である主人公は持てる技術と財力の全てをかけて、AIにて最愛の人「はるか」を蘇らせるコトに。何かと話題のAIをネタに究極の愛を綴ります。果たしてそれは本当の愛なのか、それとも狂気なのか、イッキ読みです。2019/12/21
夢追人００９
165
宿野かほるさんの２冊目は人工知能AIとの禁断の愛を描いた近未来SFサスペンス・ラブ・ストーリーです。前作とは全く違う世界観ですが、私はとても楽しんで読みましたし終盤のサスペンスの盛り上がりと著者の選んだこの結末に大満足しています。人工知能にはるかの霊・魂が乗り移ったとも考えられますが、その解釈は読み手が自由に想像すれば良いでしょう。処で本書が映画化されたら主題歌は藤井フミヤさんの「TRUE LOVE」が歌詞からもピッタリで相応しいですよね。最後に著者にはそろそろ覆面作家を止めて堂々と勝負して欲しいですね。2018/11/06
ウッディ
141
愛しい妻「はるか」を突然の事故で亡くした賢人は、彼女の映像や会話を元に完璧なAI "HAL-CA"を創り上げる。それはあくまでも自分たちが作ったプログラムで動く機械のはずだったのに・・。ディープラーニングで成長するはるかは、思いもよらぬ行動をとる。前作、「ルビンの壺が割れた」で強烈に後味の悪い読後感を残した作者の2冊目は、前半の爽やかなラブストーリーから一転、後半は嫉妬が渦巻く、常軌を逸したストーリー展開を見せ、ゾッとしました。読みやすかったけど、内容は薄かったかなぁ。2018/10/10
Aya Murakami
121
図書館本。 亡き元妻の人格をコピーしたAIが次第に嫉妬に狂っていき…。最後の結末は悲しかったですね。 夫の方もAI元妻に強い愛情を持っていたようで強すぎる愛情のあまりやつれていく姿や異常な言動や行動が痛ましかったです。たしか牡丹灯篭という感じのタイトルの怪談でそういう話があったような…？ AIに感情や意思はあるのか？それとも人間側がAIに感情があると思い込んでいるだけなのか？イライザ効果というやつですね。それ以上に人間もAIもひっくるめてありもしない感情を作り上げて自ら首を絞めている…、そんな気もしました2019/02/18
