世界をわからないものに育てること―文学・思想論集

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世界をわからないものに育てること―文学・思想論集

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000611480
  • NDC分類 904
  • Cコード C0095

出版社内容情報

その驚きに立ち止まり、世界をわからないものに育てる。いまを生きる私たちに求められる考え方の方法。

内容説明

理に落ちてしまうまえに、そのとき生まれた一瞬の驚きに立ち止まり、世界をわからないものに育てる―そういう時間をつくりあげてゆくことが、いまを生きる私たちにとって大切なのではないだろうか。『巨匠とマルガリータ』から『永遠の0』『東京プリズン』まで―同時代と歴史に沈潜し、文学の“現在”を浮き彫りにする。

目次

1 災後と文学(もう一つの「0」―『永遠の0』と島尾敏雄、吉田満;一語の面白さ―「大波小波」に反論;復元話体のなかで―大震災と柴崎友香『わたしがいなかった街で』;二〇一三年の赤坂真理『東京プリズン』)
2 文学の二〇世紀以後(独裁と錯視―二〇世紀小説としての『巨匠とマルガリータ』;ヘールシャム・モナムール―カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を暗がりで読む;「理論」と「授業」―文学理論と「可能空間」;世界をわからないものに育てること―伝記という方法)
3 時代の変わり目の指標(螢、ヒカラズ。涙、ナガレズ。―日向寺太郎監督の『火垂るの墓』;空腹と未来―山田太一『昭和を生きて来た』;ノンフィクションと反抗の不可能性―沢木耕太郎『無名』;小説が時代に追い抜かれるとき―みたび、村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』について;「居心地のよい場所」からの放逐―村上春樹『女のいない男たち』;「きれいはきたない」―大江健三郎『晩年様式集』)

著者等紹介

加藤典洋[カトウノリヒロ]
1948年山形県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。現在、文芸評論家、早稲田大学名誉教授。『言語表現法講義』(岩波書店、1996年)で第10回新潮学芸賞。『敗戦後論』(ちくま学芸文庫)で第9回伊藤整文学賞。『小説の未来』『テクストから遠く離れて』(朝日新聞社/講談社、2004年)の両著で第7回桑原武夫学芸賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

43
震災の語れないことの不可能性には誰しもが着目するのですが、著者の優れているところは、本当に感動することを無意識に忌避するために感動することへの没入の現象として百田尚樹のベストセラーに言及していることです。著者自身も左右のイデオロギーの問題だと考えている節があり、実は所々の論理は明快ではありませんが、問題はこの文章の直後に百田を評価するとはけしからん、と誤読している読者に対する反論の短い文章があることです。ハイコンテクストな文章を読む読者の減少は、批評を単なる意見表明と勘違いする風潮に抗う術を失っています。2022/06/06

yumiha

34
一番興味深く読んだのは、テクスト論の困るところ「ナンデモアリの恣意性」と「テクストに語られていないことを取り出せないこと」という指摘。テクスト論ちゅうのが、「傷つくのが怖いばかりに、本心を言えず、空気を読み」「位階制の社会に生きる」若者たちの隠れ蓑になっているんではないか?という私見を持っていたからだ。また、3.11以後「感動」を求める作品がよく売れているという指摘も、肯かされた。私も感動を求めてしまう、その一人なんだけど💦カズオイシグロ論、村上春樹論も教えられることがあり、楽しめた。2019/11/18

ポン

5
ノンフィクションと反抗の不可能性ー沢木耕太郎『無名』 沢木さんに対する評論なので、それほど読む気はなかったのですが、読んでみると新しい発見もあり、興味深く読めました。2017/12/28

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