息子と狩猟に

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  • サイズ 46判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103510215
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

振り込め詐欺集団のボスと子連れのハンターが山中で出会う時、狩られるのはどちらだ!?サバイバル登山家が人間の倫理を問う衝撃作。

内容説明

「秘密は自分の口からバレる。しゃべらなければ絶対にわからない」死体を抱えた振り込め詐欺集団のリーダーと、息子を連れて鹿狩りに来たハンターが山中で遭遇した。思いがけない対立の果ての驚愕のラストとは!?圧倒的なリアリティと息を呑む展開に震える表題作と、最も危険な山での極限下の出来事を描く「K2」の2篇を収録。常に生死と向き合う登山家であり猟師である著者だからこそ、生命の根源に文章表現で迫り得た渾身の傑作小説。

著者等紹介

服部文祥[ハットリブンショウ]
1969(昭和44)年神奈川県生れ。東京都立大学フランス文学科卒。大学時代からオールラウンドに登山を実践し、96年にカラコルム・K2登頂、97年の冬から黒部横断を行い、黒部別山や剱岳東面、薬師岳東面の初登攀など、国内外に複数の登山記録がある。その後、装備を切りつめ食糧を現地調達する「サバイバル登山」と自ら名付けた登山をはじめる。それらの山行記が多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あも

94
著者はK2登頂経験もあり、複数の記録を持つサバイバル登山家。あ、本物ですわ。作家とは想像力を駆使する生き物ではあるが、これは想像では書けない類の小説。知識をひけらかすような描写はなくとも、無駄の削ぎ落とされたソリッドな構成と相まって、静かな迫力を伴うリアルがある。タイトルまんまな表題作と、K2に登頂する話。や、リアリティすげーんだけど、○○撃ったことあるわけじゃないよね?○○食べた経験ないよね?…とかく、人間も一個の生き物でしかないのだ。体、血、衝動。普段忘れてしまっている剥き出しの生と死が詰まった名作。2018/08/23

Aya Murakami

85
図書館本。お金に頼らず生きたい君への作者の本として紹介。 サバイバルサスペンスといった感じかな?(今はやりのデスゲームとはまた異なる) 冒頭のオレオレ詐欺グループのやり取りが入り込みにくかった(お恥ずかしいながら演劇か何かかと)が、演劇も詐欺も別の自分を演じるという意味では似ているような? それと交互に展開されるのは金ではなく命のやり取りをする猟師親子。2つの話が交わるのもやはり命のやり取りの話に…。人も獣も同じなのだろうか?(いろんな意味で)2023/02/23

うわじまお

53
サバイバル登山家、服部さんの小説。短編2本。どちらも、人間という生物の生存本能が、超リアルに描かれている。きっと山歩きをしながら、一人で妄想したんだろうな。彼にしか書けないある意味衝撃の一冊でした。おススメです!2018/02/06

クリママ

51
「息子と狩猟に」オレオレ詐欺から始まりそのリアルさに必ず騙される自分を見る。父子の心温まる物語、はたまた、レジャーの狩猟だったらいやだ、そんな風に読み始めた。悪い予感はなくはなかったが、それ以上もしくは以下。「K2」実際にK2登頂をした人だから書ける臨場感。すごい。でも、消化できない。声も出ない。こんな物語だなんで誰も教えてくれなかったじゃないか。 2018/04/28

おかむら

49
著者はサバイバル登山家でこれが初の小説。2編収録。 すげえカッコいい! 「息子と狩猟に」はオレオレ詐欺のパートと父と子の狩猟キャンプのパートが交互に描かれるが…。「k2」は頂上目指して無理めな登山の行く末は…。どちらもドキドキ感はんぱない。ハードな展開にしびれた! 大当たり!2017/11/21

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