敗れども負けず

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103506423
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

この清々しいまでに惨めな負け戦を見よ!負の教訓として歴史に名を残す敗戦の将たちが、どん底から立ち上がる様を描く熱き時代連作。この清々しいまでに惨めな負け様を見よ! どん底から立ち上がる敗戦の将たちを描く時代連作。奸臣を侍らせ、女色に耽っていた関東管領・上杉憲政は、最愛の息子を討たれ、城を追われる。すべてを失った男が、難民となった領民たちと共に見た景色とは――使命に目覚める者、伴侶を見つけた者、負けることでしか望みを叶えられなかった者。時代小説界の新鋭が、敗れた武将たちに芽生える不屈の闘志を描く人間賛歌。

武内 涼[タケウチ リョウ]
著・文・その他

内容説明

奸臣を周囲に侍らせ女色に耽っていた関東管領・上杉憲政は、破竹の勢いの北条氏康に最愛の息子を討たれ、城を追われる。すべてを失った男が、難民となった自らの領民たちと共に見た景色とは―。使命に目覚める者、伴侶を見つけた者、負けることでしか望みを叶えられなかった者。敗けてはじめて、勝利が見える。負の教訓として歴史に名を残す敗戦の将たちが、どん底から立ち上がる様を見よ。

著者等紹介

武内涼[タケウチリョウ]
1978年群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。映画、テレビ番組の制作に携わった後、第十七回日本ホラー小説大賞の最終候補作となった原稿を改稿した『忍びの森』でデビュー。2015年『妖草師』シリーズが徳間文庫大賞を受賞。さらに同シリーズで「この時代小説がすごい2016」“文庫書き下ろし部門”第一位に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

165
勝者がいれば必ず敗者はいる。負けるべくして負けたとは良く聞く言葉だ。負けたからこそ反省が出来るータイトルに惹かれて読んだ。短編5話。どれも敗戦の将の物語。好みは上杉憲政を描いた『管領の馬』北条政子の『もう一人の源氏』だが、やっぱり敗れたのは負けですよね。2018/04/26

とん大西

100
上杉憲政、板額御前、龍造寺隆信、足利春王丸、貞暁。なかなかシブいラインアップ。敗者からみた歴史群像劇はとくに目新しくはないのですが、…じゃない方の武将、しかも初めて名前をきくような武将の負けの美学は、なかなかの新鮮さ。著者初読ですが面白かったです。初期鎌倉、室町中期、人気の戦国は龍造寺でかろうじて…で、時代のチョイスもシブ目。印象的なのは貞暁の話。将軍後継で揺れる鎌倉幕府。北条政子と頼朝御落胤の貞暁の静かな対峙。これがなんとも物悲しくていい。勝利も敗北も超えたところに歴史が紡がれている…なんて思ったり。2018/06/16

如水

40
前作『駒姫』の批評をこの本のオビで知りました?で駒姫読んでこちらを。戦国時代中心の話では無く、武士社会(鎌倉〜)が成立した時期の短篇5集で、テーマは『敗れたモノの末路を語る』と言うモノ。一番最初のページなんか中々おぉ〜と思いましたよ。一番面白かったのは「沖田畷」。クマ〜!vs釣り名人のサバイバルゲームを化け猫奉行が語ると言う(分かった人は戦国通?)話ですが、クマ〜!は料理人でもあったんですね?…マジメにレビューすると敗者の想いを残ったモノがどう紡ぐか?ムギマキに想いを載せて語る姿はオツなモノでした。2018/07/01

buchipanda3

35
思っていたよりも面白かった歴史もの短編集。敗者という題材の妙と取り上げた人物たちの新鮮さが良かった。歴史の流れは様々な敗者を生む。自らの失政や驕り、時には変えようがない立場が元となる。彼ら彼女らは歴史の一頁には単に敗者として刻まれる。だが本当にそれだけなのか。この小説では敗者たちの埋もれた生き様や思いが力強い筆致で示され、彼ら彼女らは自らの人生として決して負けていたわけではないという姿が描かれていた。周りの目よりも自らがどうなのだと問われているかのよう。「管領の馬」「春王と安王」「もう一人の源氏」が好み。2018/05/03

kawa

31
鎌倉から室町の時代の敗者の生きざまを描く短編集。どれも興味深かったが、三代将軍・実朝の死後、その野心を北条政子に疑われ、片眼をえぐり出して本心を伝える頼朝の庶子・貞暁の潔さを描く「もう一人の源氏」が印象に残る。2018/05/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12701581
  • ご注意事項

最近チェックした商品