許されようとは思いません

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103500810
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あなたは絶対にこの「動機」を予測できない! 凄惨な事件を起こした女たちの真情を、新世代ミステリーの旗手が鮮やかに描く全5篇。あなたは絶対にこの「結末」を予測できない! 新時代到来を告げる、驚愕の暗黒ミステリ。かつて祖母が暮らしていた村を訪ねた「私」。祖母は、同居していた曾祖父を惨殺して村から追放されたのだ。彼女は何故、余命わずかだったはずの曾祖父を、あえて手にかけたのか……日本推理作家協会賞短編部門ノミネートの表題作ほか、悲劇をひき起こさざるを得なかった女たちを端整な筆致と鮮やかなレトリックで描き出す全五篇。

芦沢 央[アシザワ ヨウ]

内容説明

かつて祖母が暮らしていた村を訪ねた「私」。祖母は、同居していた曾祖父を惨殺して村から追放されたのだ。彼女は何故、余命わずかだったはずの曾祖父を殺さねばならなかったのか…究極の選択を迫られた女たちの悲劇を、端正な筆致と鮮やかなレトリックで描き出す、ミステリ短篇集の新たなるマスターピース!磨き抜かれたプロットが、日常に潜む狂気をあぶりだす全5篇。

著者等紹介

芦沢央[アシザワヨウ]
1984年東京都生まれ。2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yunemo

539
5編がそれぞれに、胸の奥底に溜め込まれていた感情が表に滲み出て、或いは突然の噴出となって。一面やり切れなさが残るけど、これって誰でもが持つ感情なんでしょう。表に出てくるのか、永遠に眠ったままなのか。さっと読んだだけでは見逃してしまう何気なさ。読みながら同時理解ができずに、もう一度何ページか戻って読み込む。「あっ」という悲鳴を飲み込んでの理解感。心をザラッと撫でられる感覚だけが後々まで残ってます。表に出てくる悲惨な事件の裏側、それでも心の闇に支配された時に起こり得る現実。重苦しい読み味、でも満足感を伴って。2016/12/14

風眠

444
強気な帯のあおり文。ホントに?なんて疑いながら読み始めたら、素晴らしく極上なミステリー短編だった。短い中にも起承転結があり、どんでん返しも鮮やか。イヤミスなんだけど気持ち悪くないのもいい。いわゆる「変な人」が出てこないからなのかな、って思った。どこにでもいそうな普通の人が、ちょっとした事で転がり落ちていく時の心の動きは、いかにもありそうで。終わりの見えない孤立、自分の首を絞める嘘、自覚のない支配、思い込んで追い詰められてしまう心理、芸術家の業と狂気。どれも「あぁ、そうなるよね」と納得できるリアルさがある。2018/02/15

yoshida

432
芦沢央さんは初読みの作家さんです。珠玉の短編集。短編5編で構成。ページを捲る手を止めることが出来ない。どの作品もほの暗さがあり、そこに含まれる謎、悪意や焦燥という感情、最後に顕になる真実は衝撃的である。そして耽美があり、私はその暗い美しさに惹き付けられる。米澤穂信さんの「満願」に似た雰囲気を持つ。標題作の夏祭りでの嫌悪感。「目撃者はいなかった」の焦燥。「ありがとう、ばあば」の悪意。「姉のように」のトリック。「絵の中の男」の耽美と狂気。どの作品も高い水準にある。好みは別れると思うが、私にとって絶品の作品集。2018/05/04

遥かなる想い

431
2017年このミス国内第5位。 日本古来の王道ミステリーの雰囲気が 懐かしい。短編集の底を流れる 暗い情念のようなもの..表題作は「村」の 異様さが日本ミステリーらしく、素直に嬉しい。呪いとか 祟りのような日本的な要素を プロットに絡ませると、物語に勢いの ようなものを感じるのは私だけなのだろうか。 よくある話だが、まとまりのよい短編集だった。2017/01/08

しんたろー

301
芦沢央さん初読み。タイトルが気になっていたが「イヤミス」 という声が多かったので何となく後回しにしていた。皆さんの 評価に異を唱えることになるが、単純に「イヤミス」という ジャンルに区分けするには勿体ない作品だと思う。その要素も あるが、人生の「あや」や人の「業」を巧みに描いていて唸ら される部分も多かったし、どんでん返しで読者を楽しませよう とするサービス精神も旺盛で、キャリアが浅い作家とは思えない筆力。特に表題作は哀しく辛い話なのに読後感が良い結び方 で、今後に大きな可能性を感じる。2017/04/25

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