感想・レビュー
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ダイキ
4
「人がどういふ文士であつたかといふことよりも、願つてゐたことのその一つを、知つてほしいと思ふ。」(冰魂記)。あとがきに引用されている、保田與重郎が書いたこの一節を読んで、涙がこぼれそうになった。人の体を無残に「解剖」したからといって、その人の人となりや、こころは決して解らない。なのにも関わらず、解剖をして、すべてを見透かした気でいる厚顔無恥な人間が、何と多い事だろう。しかも、そんな賎劣であり、冷酷な人間が、「冷静」を失わない、「客観性」を持った尊貴な人間として、礼讃されているのである。2015/12/02
双海(ふたみ)
1
参考になります。2013/08/26