出版社内容情報
こんな風に世話してもらえたら……。民俗学の「聞き書き」の方法が介護現場を劇的に変えた! 発見と感動に満ちた新しい介護の世界。
こんな風に世話してもらえたら……。発見と感動に満ちた新しい介護の世界。高齢者と向き合い、人生の先輩として話を聞く。そんな民俗学の「聞き書き」の方法が介護現場を劇的に変えた! デイサービス「すまいるほーむ」で語られる鮮やかな記憶、意外な戦争体験、思い出の味、切ない恋バナ。多彩な物語が笑いと涙を呼び、認知症の人もスタッフも豊かな感情を取り戻していく。介護の可能性を切り拓く一冊。
内容説明
ここは、静岡県沼津市のデイサービス施設「すまいるほーむ」。デイルームや入浴介助の場で、ふと語り出される鮮やかな記憶の数々。忘れえぬ思い出の味、意外な戦争体験、昭和の暮らし、切ない恋バナ。多彩な物語が笑いと涙を呼び、認知症の人もスタッフも生き生きとした感情を取り戻していく。豊饒な物語が問いかける「老いることの価値」とは。人が人として尊重される介護のありかたを切り拓く一冊。
目次
第1章 聞き書きの沃野へ―すまいるほーむの風景(清子さんのいなり寿司;彼女たちの挺身隊;ゑみ子さんの恋バナ;貞さんから受け継いだもの)
第2章 死を想う(灯篭流しがつなぐもの;哀しみを共にしたい)
第3章 すまいるほーむができるまで―村松社長への聞き書き(老人病院の「罪悪感」から始まった;自分も行きたいと思える場所をめざして)
第4章 認知症の人と共に(聞き書きクライシス;共に食べる―食事介助の奥深さ;「当事者の声」と向き合う;認知症の人の「物語」を「遊ぶ」)
終章 聞き書きで介護の世界が変わっていく(みんなで座談会;表現としての聞き書き)
著者等紹介
六車由実[ムグルマユミ]
1970年静岡県生まれ。社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員。大阪大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。専攻は民俗学。2003年、『神、人を喰う―人身御供の民俗学』(新曜社)でサントリー学芸賞受賞。東北芸術工科大学芸術学部准教授を経て、介護士に。介護の現場に民俗学の「聞き書き」の方法を取り入れた経緯を綴った『驚きの介護民俗学』(医学書院)で脚光を浴びる。同書は第2回日本医学ジャーナリスト協会賞大賞を受賞。現在、デイサービス施設「すまいるほーむ」管理者・生活相談員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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