出版社内容情報
火盗改同心・桜井新十郎の新しい仕事は幕臣の家庭円満を守ること。十人十色の「お家の事情」を解決すべく悪戦苦闘の日々が始まった。
幕府の礎は幕臣の家庭円満にあり。「同心・桜井新十郎、本日より結婚奉行配下を命ず」鬼の火盗改から一転、武家同士の婚姻や養子縁組を推進するお役目を命じられた桜井新十郎。幕政安泰の大義名分のもと、祝言当日に消えた花婿探しや自らお家断絶を願い出る老臣の宥め役を振られ悪戦苦闘の日々。さらにある一件に潜む不正の構図に気づいた新十郎は強大な敵と対峙することとなり…… 。新鋭が贈る痛快お仕事時代小説!
内容説明
火付盗賊改同心から一転、桜井新十郎は、持参金を取り締まり、幕臣の婚姻や養子縁組を勧める結婚奉行の配下となった。巨躯を縮めておなごの涙の訴えを聞き、自らお家断絶を願い出る老臣をなだめる悪戦苦闘の日々。しかしある一件の裏に潜む不正の構図を知った新十郎は強大な敵と対峙することになり―武家の家庭を護るニューヒーロー誕生!
著者等紹介
辻井南青紀[ツジイナオキ]
1967年兵庫県生まれ。早稲田大学卒。読売新聞記者、NHK番組制作ディレクター等を経て、2000年『無頭人』で第11回朝日新人文学賞を受賞。その後2011年『蠢く吉原』で時代小説デビューをした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BlueBerry
73
結婚奉行とゆーことで旗本や御家人などの縁組が適性に行われているかを取り締まる奉行のお話。分かり易く言うとお金目当ての養子や嫁入りなどをなくし、仲人のようなこともする同心の活躍ですね。今までなかった設定なので新鮮ではありました。終盤は引きこまれて結構楽しめたと思います。ただ終盤の活躍は結婚奉行って感じではなくて「普通にお家騒動じゃん」って感じでした(笑。このレビューの時点で登録数2(笑。もうちょっと多くの人が読んであげても良いと思う。序盤◎中盤○ラスト◎総合◎2014/06/18
ゆみねこ
59
辻井さん、初読み。老中が田沼から松平定信に代わった時世に、幕臣の家庭円満を司る役目が生まれたという、ちょっと風変わりな設定。祝言当日の花婿失踪や、自らお家断絶を願い出る老臣、敵同士の恋の仲立ちなどが絡み正体の分からない巨大な敵と対峙。中々楽しめました。2015/05/09
ねむねむあくび♪
39
図書館の本。お初の作家さんだが、なかなか面白かった~(*^_^*) 結婚奉行なんて、突飛な設定が新しくて面白い。もっとふざけた破天荒なお話かと思えば、意外に人情物で甘めで良かった♪桜井新十郎よりも、しっかり者の奥方のキャラが良いね~(^w^)2015/08/12
るぅく
16
きく、いい妻だなぁ。最初は縁結びのお話だけかと思いきやだんだんと企みが暴かれてきて話が大きくなっていきます。最後の最後で、あ、縁結びのお話だったんだと思いますが、途中からは武士社会のお話。もうちょっとお仕事のお話、読んでみたかったな。2014/10/03
sena
8
このタイトルかとほのぼのした人情物かと思っていたが、不正の絡む大事件も。この作者さん、アトピーリゾートの方だったんですね。2015/05/09