極悪―五右衛門伝

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極悪―五右衛門伝

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103351719
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

伏見城で秀吉を殺す。足裏に仏の一字を彫りこんで、善悪の呪縛に挑んだ男、五右衛門。生の意味を突き詰めた魂の遍歴を描く問題作。

伏見城で、秀吉を殺す。足裏に仏の一字を彫りこんで生きた男の暗黒遍歴。朝鮮出兵に叛旗を翻した罪で捕縛され、妻子領民を目前でなぶり殺しにされた五郎太。処刑されず追放され、絶望の彷徨が始まる。九州からマニラ、京へ、心に地獄を抱えた男に恩寵は訪れるのか。異端の神父との出会い、罪深き所業の数々、関白秀次との黙契。俗世の綺麗事を踏みにじり、善悪の彼岸に挑んだ魂の沸騰を描く歴史小説。

内容説明

朝鮮出兵に叛旗を翻した罪で捕縛され、妻子領民を目前でなぶり殺しにされた五郎太。処刑されず追放され、絶望の彷徨が始まる。九州から、マニラ、京へ…。心に闇を抱えた男に恩寵は訪れるのか。罪深き所業の数々、おくに踊りの自由と熱狂、関白秀次との黙契。俗悪を蔑み、世の綺麗事を踏みにじり、祈りが尽きた最果てで、生の意味を希求した魂の物語。足裏に、「仏」の一字を彫りこんで、太閤暗殺におのれの証を賭けた執念の男を描く、暗黒の歴史小説。

著者等紹介

萩耿介[ハギコウスケ]
1962年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部ドイツ文学科卒。2008年『松林図屏風』で第2回日経小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マサキ@灯れ松明の火

14
石川五右衛門…数々の伝説を持つ極悪人。しかし…本当に五右衛門は、極悪人だったのか?秀吉隆盛の世…朝鮮出兵に叛旗を翻したために…目の前で、妻子を領民をなぶり殺された男・五郎太。生きたまま地獄に落とされ…九州、マニラ、京と冥界をさまよう生ける亡者となる。足の裏に『仏』を彫り…自らの証を求めた男。秀吉の暗殺を悲願とした先に求めるは…善悪を越えた『魂』の解放であった。哀しき男…五右衛門。彼に『魂』の解放は訪れたのか?2014/07/25

ンゴワドンバ京東

8
五右衛門・豊臣秀吉・呂宋助左衛門…『黄金の日日』ですね。何十年ぶりでしょうか、読んでいるうちに根津甚八さんが演じられていた石川五右衛門に五郎太が重なって松本幸四郎、故・川谷拓三さん、栗原小巻さん、故・緒形拳さんなど頭の中に登場してきてくれました。その予習の甲斐あってかスルスル読めたし作品の中の情景も頭に浮かびやすく、第一章からの戦闘シーン、第五章の秀吉の衛兵との攻防シーン、釜茹でシーンなど迫力満点です。波乱万丈、神仏に背を向けて冥界から浮かび上がろうとする男の覚悟に魅了されてしまいました。2017/09/26

としえ

8
“五右衛門伝”とあるので、あの天下の大泥棒・石川五右衛門の話なんだなと思い手に取ったが、想像していたのとは違った。朝鮮攻めを命じられた五郎太(後の五右衛門)は、秀吉に反旗を翻すが捕らえられ、目の前で領民や妻子を殺されてしまう。「罪を背負ったまま生きろ」と放り出された五郎太の生き様を書いた物語なのだが、なんだろう、デュルタル神父の考え方がよく解らず、よってその神父に感化された五郎太の考えもよくわからないままに終わってしまった感じ。『悪にまみれて悪を知り、仏を踏みつけ仏を知る』なぜそういう考えになるのか・・。2014/08/14

ren5000

7
五右衛門伝となってるけど、ほとんど自分たちが知ってる五右衛門ではなく五郎太として九州、マニラ、京と舞台は映っていきます。歴史書というよりもエンタメ色が強いけどちょっと話が固くて宗教や哲学的なのでなかなか難しいというかとっつきにくいところもありました。でもそこそこ面白かった。2014/03/17

Sarah(サラ)

5
戦で多くの命を奪い殺していくが、自分の妻や子供を目の前で惨殺され、生き地獄を味わう五郎太。 神はどこにいるのか。神に仕える者からもその答えは得られない。むしろ、神を冒涜し、汚すことで神により罰を受け、それで神の存在を知ろうとさえしている。五右衛門は神を見ただろうか?救いはあったのだろうか。けれど、極悪ぶりは、あまり感じず。2017/01/18

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