桃源郷の記―中国バーシャ村の人々との10年

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  • サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784103340324
  • NDC分類 389.223
  • Cコード C0095

出版社内容情報

中国の棚田広がる村で明るく暮らす苗族たち。迫り来る近代化の波に翻弄される村の10年を写真と文章で捉えた奇跡のルポルタージュ。

幾重にも連なる山の奥深く、心やさしき人々がひっそりと暮らすという……。千六百年前、詩人・陶淵明が描き出した幻の隠れ里「桃源郷」を求め、中国貴州省の山中、棚田広がる苗族の村に通って十年――村長の家に住み込み、共に働き、飲み、歌い、恋をし……人びととのふれあいと、迫りくる近代化の波に翻弄される村の姿、そして家族の想いを撮り、綴った、美しきノンフィクション。

内容説明

そこは“幻の理想の園”…古の詩人が想い描いた隠れ里“桃源郷”を求め、中国貴州省の山中、棚田広がる苗族の村に通った日々。村人たちとのふれあいと、近代化の波に翻弄される村の姿、そして家族の想いを、撮り、綴った、美しきノンフィクション。

目次

プロローグ
桃花源記
第1章 夏の風
第2章 秋の棚田
第3章 雪降る村
第4章 田植えの頃
第5章 桃源郷はここに
エピローグ

著者等紹介

竹田武史[タケダタケシ]
1974年、京都生まれ。同志社大学神学部卒。写真家・井上隆雄氏に師事し、1997年から5年間、国際日本文化研究センター主催の日中共同研究プロジェクト「長江文明の探求」に参加。記録カメラマンとして中国各地に取材を行う。2001年、フリーランスとして独立。日本文化のルーツを求めてアジアの自然、文化、思想をテーマに旅のルポルタージュを手がける。2010年、コニカミノルタFOTOPREMIO大賞、2014年、京都府文化賞奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

18
桃源郷。この表紙の写真が、素晴らしい。伝統、文化、歴史・・・その中で暮らしを営んできた人々。物質的には、決して豊かではないかもしれないが、そこに暮らす人たちの心根が素晴らしい。厳しい環境の中、それとともにあるというスタンス。もちろん、そんな村であっても、今の時代(特に中国)にあって、変化の大きなうねりの中に、いやでも飲み込まれてしまう。モノを中心とした生活様式も変わる。それでも、家族を大切にする暮らしだけは、残り続ける。毎日に感謝しながら暮らすことの意味を再認識する。2016/07/17

ジュースの素

9
再読。近々、竹田さんの講演と写真展示が近場であり、お会いする前に再度3冊の著書に目を通した。 バーシャ村に通ううち、彼は悩むようになる。便利な日本に住み、電気もないあの村はそのままでいて欲しいと言うのは思い上がりだと。それはとても分かる。誰もが同じ事にぶつかり、悩むから。彼にも子供が生まれて守る家族が出来た時、そうか!と再びあの村に行く。最後のページの「その後」の写真がとてもいい。2020/10/01

ジュースの素

9
中国の貴州省のはずれのバーシャ村は閉ざされた所で、普通の中国語が通じない。苗族の村人たちはもち米を作り、昔ながらの暮らしをする。電気もなく、読み書き出来ない人がほとんどだが、助け合いながら穏やかな生活をしている。この村に10年住んだ記録だが、ここを桃源郷というのには文明人の奢りだと著者も承知している。日本まではバスにどれくらい乗る?と聞いたり、国の観念すら無い人々だったが、彼らの今はどうなのだろう。2017/12/27

ハルマル

5
桃源郷はどこにあるか?『桃花源記』に書かれた武陵付近のバーシャ村。人々と農村は素朴で美しい。都市化に流されず、誠実に生きる家族と共に過ごし、答えを出す。 「理想郷に当てはまる自身のエゴでは?」と著者の正直な葛藤も描かれていて良かった。2019/03/25

ジャンズ

2
近代化が進む中国の中で先祖代々の土地、風習、文化を守りながら生活する苗族。その人達と一緒に暮らす作者。この様な本にありがちな「自然は良いが厳しい、人々は暖かい」というものに終わないところがこの本の素晴らしさだ。やがてこの村も近代化の波に押され変貌を遂げていくが、その中で最小の共同体「家族」を守ることを教えてくれた。写真がより具体的に生活を理解させてくれた。2016/03/14

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