出版社内容情報
法に触れない限り、何でもお届けします。寡黙な店主の元に舞い込むのはワケあり注文ばかり。ほろ苦く心温まる、超新星の感動傑作。
三浦しをんを発掘したエージェント、ボイルドエッグズからすごい新人が、また現れた! 「法に触れない限り、何でもお届けします」。冴えない酒店の片手間仕事のはずが、最近ワケあり注文が多い。「アイドルに手渡し」「上司に悪意を」等の難題に直面する無愛想な店主にも大きな遺失物があった……。ボイルドエッグズ新人賞作家が二作目でストーリーテラーの本領を発揮、ほろ苦く心温まる絶対オススメ長篇。
内容説明
法に触れない限り、何でもお届けします。冴えない酒店の片手間仕事のはずが、最近、ワケあり注文が多い。「アイドルに贈り物を手渡して欲しい」「上司に悪意を」などの難題に直面する無愛想な若き二代目店主、片桐章。彼もまた胸の奥に大きな遺失物を抱えていた…。ボイルドエッグズ新人賞作家が放つ、可笑しく、ほろ苦く、心温まる感動長篇。
著者等紹介
徳永圭[トクナガケイ]
1982年愛知県生まれ。京都大学総合人間学部卒業。メーカー等の勤務を経て、2011年、初めて書いた長篇小説『をとめ模様、スパイ日和』で第12回ボイルドエッグズ新人賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mariya926
106
多くの書店員の応援を受けている本だそうです。片桐酒店をしつつ副業として「困ったときのまごころ便」をしている主人公。黒いスーツ姿で配達をするのは過去に癒されない傷を抱えているから。読み始めてよくあるストーリーだとは思いましたが、ただ文章にあざとさがなく、心にすっと入ってきます。名古屋市天白区が出てきた時はとても驚きましたが、例の公園は緑区にある公園かな?と記憶を手繰りつつ楽しめました。図書館にあったので借りてきましたが、この作家さんは図書館にあれば借りてきたい作家さんになりました。2018/06/21
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
63
片桐酒店はどこの街にもありそうなありふれた酒屋。しかし片桐酒店では他店とはちょっと違う配達を請け負っていて・・。「プロローグ、短期バイトの憂鬱、電車のような宇宙船のような何か、悪意、海と傷跡、朝の訪問者、エピローグ」。う~ん。悪くはなかったのですが期待していた以上に盛り上がらなかったのが残念でした。「法に触れない限り、何でもお届けします」という触れ込みなら、もっとありえないような物の配達があればもっと面白かったと思います。設定自体は良かったので、次回作に期待したいです。★★★2012/10/22
ねむねむあくび♪
60
図書館の棚にて遭遇(笑)お初の作家さん。前半は面白そうな導入で読みやすかったのだが、三章目の「悪意」から、なんだかアレレ…?(^_^;)まごころも救いも無くてなんだかなー。そこから主人公に愛着も湧かず。4章、5章のまごころ便が、取って付けたように白々しく感じた。残念。2015/09/24
yanae
47
ほんわかほのぼの本として教えてもらった一冊。片桐酒店の副業、「法に触れない限り何でもお届けします」という配送業。アイドルへの差し入れから人への悪意まで。登場人物もみんなユニーク。アルバイト君が店主にびびりまくる姿も楽しく読めました(笑)基本は読んで幸せになれる本。届け物を頼んだ人たちも前を向けるし、主人公自身も過去の心の傷と向き合う勇気を手に入れられたんでしょう。前向きな終わりかた。続編読んでみたいな。2016/09/15
nyanco
33
ボイルドエッグズ新人賞受賞作は未読ですが、タイトルが気になって読んでみました。酒屋の副業の配達業、黒スーツを着ての登場シーンが印象的でした。本人を登場させる前にバイトくんから物語を始めたのも良いアプローチだったと思います。黒スーツの主人が何故、どんな意図でこの副業をしているのか…が徐々に見てくる過程も面白かった。バイトくんが巻き込まれるアイドルへのお届け物から始まり、上司への「悪意」を届ける話もとても良かった。続→2012/07/28
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