内容説明
巨匠はいかにして巨匠となったか?半世紀に及ぶ思索と創造の軌跡。50年前にフランスへ渡って以来、西欧文化との鮮烈な出会いと、困難な相克とを経て、高い精神性をたたえた独自の画風を確立した田淵安一。その生い立ちから、少年期の運命的な出会い、数々の画家や文学者との交流と、自らの体験がどう深化したかに至るまで、巨匠が初めて創造の秘密を解き明かした魂の記録。
目次
1 毎日が今日(最初のパスポート;四等船客;映画の幻;父安右衛門;二人の母 ほか)
2 視る・考える(イタリアへ・イタリアから;ムーズ川流域名宝展;石を宙に浮かす;形の考古学;二つの海 ほか)
著者等紹介
田淵安一[タブチヤスカズ]
1921年、福岡県に生れる。東京大学美術史学科卒。1951年、渡仏。1955年、ブラッセル市立パレ・デ・ボーザール個展でデビュー。以後、パリを中心に欧州、日本その他各地での個展、国際展で作品発表を続け、今日に至る。1985年、フランス政府芸術文化オフィシエ勲章を受章
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