出版社内容情報
後世を信じ戦場に散った若者たち。自らの死と引き換えに、彼らが夢みた戦後とは――。去りつつある生き残りを訪ね、亡き戦友から託された想いを聴いた。
内容説明
死を前にした兵士たちが必死に問うた戦争の意味。だが、それは終戦時の喧騒や「新しい時代」の潮流にかき消されていった―。あのとき、自らの死と引き換えに、彼らが夢み描いた、新しい「くに」とはいかなる姿だったのか。比べて現代は、彼らが望んだ社会になり得たのだろうか。忘却の中に消えつつある生き残りの戦中派たちを訪ね、長年背負い続けてきた、亡き戦友たちの想いを受け継ぐ。
目次
「家の樹」
1 なぜ俺が、生き残ったのか
2 『ガダルカナル戦詩集』をめぐって
3 貧困線から復興へ
4 「右」とか「左」とかではなく
5 爆発の言葉、「何をっ!」
6 愛情に満ちているけど虚無なんだ
飛行場と草束と乙女たち―あとがきに代えて
著者等紹介
堀切和雅[ホリキリカズマサ]
1960年生まれ。劇作家、エッセイスト。早稲田大学時代に結成した劇団「月夜果実店」を主宰しながら、岩波書店で『世界』「ジュニア新書」などの編集を手がける。その後、大学教員(担当領域「演劇・身体表現」)を経てフリーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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