著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909.12.21‐1992.8.4。福岡県企救郡板櫃村大字篠崎(現・北九州市小倉北区)に生れる。種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年『或る「小倉日記」伝』で芥川賞を受賞。’67年吉川英治文学賞、’70年菊池寛賞、’90(平成2)年朝日賞受賞。作家人生40年間の発表作品は1000篇近い
原武史[ハラタケシ]
1962(昭和37)年、東京都生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程中退。明治学院大学国際学部教授。専攻は日本政治思想史。『「民都」大阪対「帝都」東京―思想としての関西私鉄』(サントリー学芸賞)、『大正天皇』(毎日出版文化賞)、『滝山コミューン一九七四』(講談社ノンフィクション賞)、『昭和天皇』(司馬遼太郎賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ここぽぽ
15
「点と線」「顔」「万葉翡翠」「たづたづし」「拐帯行」が収録。人の心の闇、悪意をミステリー要素を織り交ぜて、切り取る。犯罪者の心理は複雑怪奇で、その視点から物語がぐんぐん進む。鉄道のトリックも秀逸。2023/09/28
たらちゃん
10
点と線。防犯カメラもDNA鑑定もない時代の捜査。性格で手口を読む。追い詰める。現場百回。やってみたい。夫にしたら脅威でしょう。ごめんよ〜2016/08/06
ほっそ
6
NHKのテレビからの読書。 「点と線」以外は、存在することすら知らなかったです。「顔」は、予想以上にこころわしづかみされました。他の作品も読みたいです。2018/04/16
koji
4
原武史先生が選ぶ傑作短編。寸評を書きます。①「点と線」何度読んでも飽きません。なぜか。推理もさることながら、人物描写の見事さと郷愁を誘う地域の風景にあるでしょう。今回は安田夫人に感じ入りました。②「顔」初読。これは傑作。日記形式。個性的な顔より、車窓を眺めるその恰好と表情。そこに本書の謎が凝縮されています。③「万葉翡翠」古代史と鉄道ミステリーの融合。描写が緻密で謎ときが論理的です。④「たづたづし」私的には、本書ではこれが一番。どんでん返しの連続です。⑤「拐帯行」思わぬ結末。「さちかぜ」は「さくら」の前身。2015/06/29
ophiuchi
4
「点と線」(副題にあっているのはこれだけ)も読んでいなかったことが分かった。今読んでも十分面白いのはさすが。2011/02/01
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- 和書
- さらば武蔵 角川文庫