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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103181026
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

誰かわたしを止めて、お願い――。愛するあまり夫を傷つける舞。帰らぬ彼を待ち続ける希子。もつれる男女の愛と渇きに迫る傑作長篇。

どうしたら、もっとふつうに彼を愛せるの? 誰かわたしを止めて、お願い―― 美容師として念願の自分の店をもち、専業主夫の夫に支えられ、しあわせな結婚生活を送っていたはずなのに。気づくと愛する夫を傷つけている舞。ある晩、夫を殴打し部屋を飛び出した舞は、帰らぬ彼をひとり待ち続けている希子と出会う。白いマンションのなかで渦巻く孤独、次第にもつれる男女の愛と渇き。息をもつかせぬ渾身長篇。

内容説明

愛するあまり夫を傷つけてしまう舞。帰らぬ彼を、ひとり待ち続ける希子。もがき傷つけあいながら生きる、ふたりの破壊と再生の物語。

著者等紹介

青山七恵[アオヤマナナエ]
1983年埼玉県生まれ。2005年「窓の灯」で文藝賞を受賞してデビュー。07年「ひとり日和」で芥川賞、09年「かけら」で川端康成文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なる

77
現実なのか幻想なのか、その輪郭が終始ぼやけていて読み手を撹乱させる。美容師として自分の店が軌道に乗り始めている舞と、その客として現れた希子、舞と同居するミスミとの関係を主軸に物語はいびつに駆動する。舞とミスミとの関係は読み進めていくと次第に判ってくるのだけれど、それが果たして事実であるのかさえ疑わしくなる。希子との関係も然り。途中から視点が変わって行く中で全体を覆う靄のような不穏な空気は色を濃くする。遠慮なく。近年の小説にあまりない読書体験で、とても新鮮だったけれど、同時にうんざりするほど気分が滅入る。2020/12/17

なゆ

74
何の先入観もなしに読み始めたら、とにかくよくわからないことだらけ。舞とミスミの夫婦関係も謎なら、舞と希子の関わり具合も謎。希子とその彼氏というのも。どこか妙な比喩表現や、先の読めない行動や言動など、とにかく読んでてザワザワしてしまう。だんだんミスミも道郎も不気味に。けれど、その〝よくわからなさ(?)〟ゆえに、何故なのかが気になり、惹き込まれてしまった。ああそうか、確かに〝繭〟だな、というラストだけど、この終わり方で大丈夫なのかしら。ともかく、この不穏な感じは嫌いではない。2015/09/24

Satomi

62
ひたすら薄気味悪い2人の女性。ひとりは夫に暴力をふるうDV妻。もうひとりはひたすら彼が帰ってくるのを待つだけの女。相手を好きになり過ぎて行き詰った感情が激しくぶつかる。死ぬほど好き…!?!?殺したいほど愛してる…!?!?私には共感する部分はないし、理解も出来ない。いったい何を求めてどこへ向かっていくのか…。なかなかの問題作。青山作品初読み。初読みに選ぶ一冊をおそらく間違えた( ̄▽ ̄;)2016/06/30

モルク

56
女性から男性へのDV。それをもって依存し合う夫婦。美容師の舞と働かずに妻に尽くすことにいそしむ夫孝。そして彼らと同じマンションに暮らしたまにしか来ない男を待ち続ける希子。舞と希子は単なるご近所さんではないが、友人といえるほどでもなく最後までわかり合えず噛み合わない。DVを繰り返す舞よりも、いつも笑を浮かべて調子の良い孝の方が怖い。いつの間にか最後まで読まされていた。2017/08/18

Yuna Ioki☆

56
1238-441-32 病んでる系は苦手だ(¯―¯٥)誰もが幸せになりたいけれど、どこでどう間違うのかのか。。。間違った場所がわかれば苦労しないんだろうな。2015/10/13

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