出版社内容情報
★第8回新潮ドキュメント賞受賞
内容説明
「あれ、朝鮮半島じゃない!?」家内の声に飛行機の窓から覗き見る。その瞬間、僕のなかでおぞましい24年の歳月が甦った。初めて訪れたソウル。初めて明かす、北朝鮮、拉致への思い―。万感胸に迫る手記。
目次
第1部 僕がいた大地へ
第2部 あの国の言葉を武器に、生きていく
著者等紹介
蓮池薫[ハスイケカオル]
1957年新潟県生まれ。新潟産業大学専任講師。中央大学法学部三年在学中に拉致され、二十四年間、北朝鮮での生活を余儀なくされる。帰国後、中央大学に復学。2005年、初の翻訳書『孤将』を刊行。2008年3月、大学卒業。訳書多数。著書もあり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たー
33
その人生ゆえに、普通の日本人とは少し違った視線で韓国をそして日本を見ることができるのでしょう。今こうして活躍されているのは本当にうれしい。早く他の人達も帰れる日のくることを…なかなか良い本でした。2010/02/01
Willie the Wildcat
21
朝鮮半島。文化、歴史観、思想・・・。訪問先の韓国での経験を通した、韓国、北朝鮮、そして日本との対比。印象深いのが、西大門刑務所歴史館の訪問。その真の目的に、根底に流れる儒教思想と、受難の歴史を感じざるを得ない。韓国・北朝鮮の比較では、三国時代の考察が興味深い。イデオロギーの違いが反映。そして、著者の人生への取り組み姿勢に、著者が”背負うもの”と、その真摯な人となりを感じる。蛇足だが、興礼門での柔軟な対応と投壺に、昨年9月のソウル出張を思い出す。隣国韓国の歴史をもっと勉強しなきゃっ!って感じさせる一冊。2013/01/31
lime@灯れ松明の火
15
拉致被害者として帰国されてからの思いをつづったエッセイ。もっと北朝鮮時代のことが語られるのかと思っていたが、折に触れて語られる程度。いくらでも恨みが書けるかと思うがそうではなく、静かな筆致は蓮池さんの誠実でフェアなお人柄をしのばせる。前半は韓国へ行かれて感じた、韓国、北朝鮮、日本それぞれの文化の差異についての興味深い考察。後半は翻訳者としてデビューされた経緯や苦労話など。奪われた24年の中で一番欲していたものは夢だと語る蓮池さん。チャレンジを重ねて行きたいというその生き方に勇気付けられた。2010/09/24
Yutaka Matsuzawa
14
拉致され北朝鮮で24年間生活した著者。はじめて行った韓国の見聞録と拉致から帰国後の二本立て。テーマは二つだが、ブログをまとめたものなので様々な話題に触れ、どれもが興味深く面白い。夜景や刀剣の話で日本、韓国、北朝鮮の比較論だったり、キムチで韓国と北朝鮮の類似性を語ったり、帰国後翻訳家として活躍するまでの話や韓国のベストセラー作家との交友など話題がつきない。著者の誠実な人柄がよくわかり、拉致期間も失われた24年とせず、運命を逆に利用してやれという人としての強さを感じた。拉致被害者全員の早期帰国を私も願う。〇 2020/07/25
tomo八
14
蓮池さん、ものすごく朝鮮の事勉強していますね!北朝鮮での事を本当は、沢山話をしたいのだけどなかなか話ができない、と言う事は判ります。拉致被害者の方の苦労を一番分かっている方だものね!2010/05/20
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