盗人(ぬすっと)

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  • サイズ B6判/ページ数 246p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103157342
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

盗賊「幻一味」を陰で操る一人の男。盗みの裏に隠された本当の目的とは? 時代小説界の俊英、さらなる高みへ。問答無用、読むべし!

盗む者、盗ませる者、盗まれて目覚める者。幕府つぶしを目論む者、気づかない振りがうまい者――いちばん悪いやつは、誰だ? 評判の口入屋「えびす屋」。裏の顔は、江戸を揺るがす盗賊集団「幻一味」。しかし一味の面々は、自分たちを仕込み、操る男のことを知らない――。しびれるくらいに悪いやつらが、騙し騙され、つぶしあう! 時代小説界の俊英、さらなる高みに到達。研ぎ澄まされた文体で「悪党」を描き切った、寝食を忘れさせる物語。問答無用、読むべし!

内容説明

江戸を揺るがす盗賊集団「幻一味」。だが、一味の面々は、自分たちを仕込み、操る男が誰かを知らない―。怪僧、高野長英、シーボルト、謎の画、もうひとつの盗賊集団「鬼火」―。時代小説界の俊英が、研ぎ澄まされた文体で描き切った「悪党」どもの饗宴。

著者等紹介

田牧大和[タマキヤマト]
東京都生まれ。2007年「色には出でじ風に牽牛」(刊行時『花合せ濱次お役者双六』に改題)で第2回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

44
田牧さんにも黒と白があったのかとビックリ。 こちらは黒田牧作品でした。 苦手。 我慢して読み進めましたが途中で飛ばし読み。 悪が酷すぎます。 まるでマフィアみたで、救いがない。 愚鈍を装った甲斐の心情を思うと、辛い。 源右衛門が最もタチが悪いような気がしました。 女性が読むと、いや〜な気持ちがすると思います。 安心して読める作家さんの一人と思い、油断していました。 2015/06/25

ゆみねこ

44
感想を書きにくいと言うのが、読み終えた第一印象。盗人が主人公でも「義賊」的な、盗みはしても陰惨な、人を傷つけるようなことはしないという風な物語を期待していたので。『黒田牧』作品か…。2014/05/16

onasu

23
繁盛するが、裏の顔もある口入屋えびす屋。そこで間抜けで鈍間な下働きを演ずる甲斐。僧形の盗賊集団「鬼火」の頭目、少年僧の秀宝。小伝馬町の牢中にあっても何事かを画策する高野長英。  この三つ巴、いや飛脚問屋の主人も入れるなら四つ巴の思惑が重なった悪行勝負。著者の作品なら、「三悪人」が思い浮かぶが、こちらの方がドロドロ。  ただ、240頁ほどの連作短編で、この錯綜する筋を著すのには無理があるか。中盤のやり取りには、著者らしさがあったが、それぞれの因果の程は貧弱で、特に主人公の甲斐について腑に落ちなさが残った。2016/03/04

むつぞー

23
今までの爽やかさを感じる作品とはぐっと色合いが変わってダークな作品でありました。 江戸を騒がす盗賊を店の鈍間な下働きのふりをしつつ操る男・甲斐。 その甲斐を使い牢の中から目的の絵を探そうという牢名主。 その絵を集めるもう1つの盗賊。 それぞれ腹の中が見えない上に、それぞれが策略を巡らせます。 目的のためには手段を選ばぬ非情さはゾクッとするほどのものがあります。 最終的な話の締め方が、これで終わってしまうの? 続きが読みたいと思うのは田牧作品の殆どですが、こちらももっと読んでみたいです。2013/01/03

みか

22
今まで読んだ作風からかなりダークになった感じ。主人公は正義の味方ではないし、決してハッピーエンドではない。っていうか、続くよね?これ。「続く」が見え始めた頃から急に失速感が。出来れば勢いよく終わって欲しかった。ともあれ、今まで読んだ田牧大和の中ではダントツに面白かった。2013/01/11

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