内容説明
「人間の運び屋=密航屋」アジアの雑踏の陰で暗躍する男たち、その手口とは?中国人などの「不法就労予備軍」を赤の他人に仕立て上げ、空路同行、先進国へと入国させる。偽造パスポートを駆使し、時には変装をほどこし、空港係員、警察官の目を掻い潜る…。世界二十以上の空港を往来、最後は南アフリカの拘置所に堕ちた日本人がその全貌を語った。
目次
第1章 紅の子豚はこべ(『馬』のぼやき;『子豚』のアジト ほか)
第2章 塞翁が馬な日々(ダッカ大使館行脚;ポケットの月餅 ほか)
第3章 退屈なペテン師の定立(策源地・福州表敬;真夏のクリスマス休暇 ほか)
第4章 天がける勧進帳(出境是死路一条;パスポート市場 ほか)
第5章 ゲーム・オーバー(強制送還;ヨハネスブルク始末記 ほか)
著者等紹介
野村宏之[ノムラヒロユキ]
1965年、東京都生まれ。高千穂商科大学商学部卒。サラリーマン、損保代理店業務等を経た後、1993年にタイに渡る。現地鉱山企業に勤務の後、鉱山開発アドバイザーとしてマレーシア、パキスタン、南アフリカなどをまわるが、通貨危機で業務破綻。その後もタイ・バンコクに滞在した。1999年、帰国。農業資材の販売や各種工事現場で重機オペレーターとして働く。有限責任事業組合「興亜企画」を立ち上げ、職務執行者を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Lara
86
バンコック空港を拠点に、世界各地に不法就労目的で、人を現地に派遣、一緒に渡航する事を業とする著者。そのために、各地の空港職員、航空会社員、警察官等を見極めて進めて行く。世界20数ヶ国にわたる。やっぱり、無事に通過出来るか、ハラハラ、ドキドキする。結局、捕まり、南アフリカ、ヨハネスブルクに収監された。国により、「パスポート」の格の違いがあることは現実、とのこと。2022/11/10
ひとまろ
4
人を密航させる密航屋の話。 ちょっと思ってたのと違ったので今回はパス。 興味が出た時の機会に譲る。2016/01/21
takao
2
ふむ2023/12/13
katta
2
バンコクを根城に中国人を日本人に化けさせ、日本、アメリカ、カナダ、ヨーロッパに密入国させるための組織がある。著者はそこで付き添いの『馬』として働いていた。その手口の一部始終はヘタなスパイものより緻密でヘボ、大胆でまぬけ、ものすごく面白い。ただし、文章があまりにも読みにくい。独りよがりの修飾語やまわりくどい比喩にはちょっと閉口。内容は本当に面白いのに…2009/07/29
midnightbluesky
0
こんな素晴らしいテーマなので、もっとキチント書いてくれる人はいないのであろうか?読んでいて、あまりに格好つけすぎな文章だったので、こちらが赤面してしまいました。2009/12/09