出版社内容情報
そこで語られるのは、自然と人間についての深い「物語」――没後20年。写真と文章に刻まれた魂の軌跡を追う、星野道夫論の決定版!
湯川 豊[ユカワ ユタカ]
内容説明
アラスカに魅了され、自然と動物、そしてそこに生きる人々の姿を追いつづけた星野道夫。彼の作品は、なぜ人々を惹きつけるのか。彼が表現しようとしたものは何だったのか。元担当編集者の著者が、その生涯を辿り、強い磁力のような魅力を放つ作品の根源に迫る!
目次
1 旅の途上で―生涯をたどる(誰もいない風景;人と人がつながって;風の行方)
2 星野道夫を読む(出発点に立つ者;生成する文章;物語の力について;失われた「物語」を求めて;旅が終わるとき)
著者等紹介
湯川豊[ユカワユタカ]
1938年新潟市生まれ。64年慶應義塾大学文学部卒業。同年文藝春秋に入社。「文學界」編集長、同社取締役などを経て、2003年1月に退社。同年4月から東海大学教授、京都造形芸術大学教授を歴任。10年『須賀敦子を読む』で第61回読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
6
星野道夫のアウトラインはわかり、アラスカの大地に溶け込むようにして消えていった彼の外輪はおぼろげに見えるようにはなった。だが、いかんせん原著を読まずにこの本を読んでしまったのは順序が逆だったと反省。原著を読んでいる人にとっては、それを読み解く本として意義ありと思う。2016/10/09
カズ
1
1996年に44歳でヒグマに襲われて亡くなった自然写真家の星野道夫さんの人と柄をあらためて紹介してくれる書籍。星野さんの写真を見るたびに、星野さんの人としての生き方が伝わってくる。今でも写真の中に星野さんが生きている。2017/01/13
あきこ
1
星野道夫、この人の生き方は現代社会の救いのような気持にさせられる。「一頭のカリブーの死は大きな意味を持たない。それは生え変わる爪のようなもの」という表現は文明社会の奢った姿に気づかされた。開発や目に見えるものの豊かさの先に何が待っているのか。望まない人々まで巻き込んでいく攻撃性は何なのか。星野さんの生き方、文章、写真は優しく問いかける。 今でもアラスカのどこかでカリブーは移動している。そんな状態がいつまでも続いていくことを心の底から願う気持ちになった。2016/11/23
まぼちゃん
1
星野さんの本 読みます2016/10/21
れもん
1
★★★1/22016/09/26