内容説明
二流校の優等生、入営直後の即日帰郷、編集記者時代、赤線の街、入院中の芥川賞受賞…友情に厚く律儀な一方、「個人主義」を頑ななまでに貫いた、独自なスタイルの作家・吉行淳之介。吉行が初代編集長をつとめた「面白半分」を創刊し、彼を人生の師匠とあおぐ著者が描いた男の達人の生涯。
目次
吉行家墓所
幼い結婚
孤児のような少年
急死
少数派
戦争
大空襲
八月十五日前後
『葦』と『世代』
雑誌編集記者
胸の空洞
尿器と芥川賞
闇のなかの祝祭
黒い涙
面白半分
ポピー
変な静けさ
著者等紹介
佐藤嘉尚[サトウヨシナオ]
昭和18年、秋田県生まれ。慶應義塾大学文学部国文学科中退。大光社編集長を経て、昭和46年より55年まで月刊誌『面白半分』を発行。現在、フォーメンズ出版編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirayama46
2
はじめての佐藤嘉尚。吉行淳之介は少し著作を読んだ程度だったので、新しいことを知ることが出来て楽しかったですね。私生活でもある程度は親交があった方らしく、個人的な部分から、エッセイなどではあまり触れられなかった父親である吉行エイスケのことも多く書かれていて興味深かったです。作家なのは知っていたけれど、そんなに人気があったのか……。全体的に編集者の目から見た伝記といった感で、色々あったらしい女性関係についてはあっさりめですが、そのあたりはまた別の本で……。2023/03/21
giant_nobita
0
著述の分量配分がおかしかったり、著者のどうでもいい自分語りがあったりして、特に目新しいエピソードもないしおもしろくなかった。2011/09/18
PIPI
0
吉行淳之介自体をあまり知らないのでな....という感じでした。2009/06/22