内容説明
日本を代表する建築家が、自らの建築哲学を語り尽した幻の講演録、ついに刊行!住宅の名作・自邸「南台の家」の撮下ろし写真も収録。
目次
1 私はなぜ建築家になったか
2 修行時代
3 日本での設計活動
4 建築家の役割
5 一問一答
6 夕食会にて
著者等紹介
吉村順三[ヨシムラジュンゾウ]
1908年(明治41年)9月7日、東京市本所区緑町の呉服店に生まれる。26年東京府立第三中学校(現都立両国高校)卒業後、東京美術学校(現東京藝術大学)建築科へ。在学中からレーモンド建築設計事務所で働き始める。41年吉村設計事務所開設。56年国際文化会館の共同設計で日本建築学会賞受賞。62年東京藝術大学建築科教授に就任。75年奈良国立博物館で日本藝術院賞受賞。89年八ヶ岳高原音楽堂で毎日芸術賞受賞。94年文化功労者。97年4月11日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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popo
18
学校は建物と建物の空間が大事なんだと思う。 いろんな建物が立っている間の空間が学園の雰囲気を造るんだろう思う。 ここには、すごい納得! 奈良国立博物館も 建物を地面からあげたのは遠くから見た時に、下に緑が見えるように建築したとかで、 前の池はやっぱり鹿よけやったんやな。 やっぱり奈良や古風な建物には、日本の国にあったモノがしっかり根付いてるなぁ。 ヨーロッパの建築を取り込むのもいいが、 日本にいるかぎり、日本建築をベースで考えた方がいいと。 やはり、奈良に住みたい。2019/02/18
ヒロセ
8
松家仁之著『火山のふもとで』に出てくる先生のモデルになった建築家と知り、本書を手に取りました。国際文化会館や箱根ホテル小涌園を手掛けたとはつゆ知らず。ただ、「小涌園は絶望です」の一言はショッキング😭使う人によって、家は生かされもし、死んだも同然のようになってしまうのですね。たしかに国際文化会館は50年も前の建物にも関わらず(だからこそ?)、建築空間への敬意が感じられる調度品と雰囲気が保たれているように感じます。吉村さんの意思を継ぎ、日本の風土と暮らしに即した建築を絶やさずにいて欲しいと願うばかりです。2019/12/27
いのふみ
1
何より住みやすさ、「和」の風情、建築技法的にはグリッドを大切にしているということが感じられた。写真を見ると、特に「和」の風情、ほどよい暗さが体になじむのだろうと思われた。2018/05/15
西下健治
1
建築の周辺、材木屋を営む私には、この本は大変面白かったです。水には幸せを感じさせるものがある。確かに。火、光、水、風、植物が建築にいかに必要なものか、改めて思いました。それから、人は建物に住まわされるっていうのも良いですね。そもそも、何代も住み続けると、その時々のオーナーの為に建てた建築でなく、その建物にオーナーが合わせて、寄り添って生きていく感じで、確かにそれが本当の建物の在り方だと思いました。2017/05/31
kei
0
☆☆☆☆2015/11/06