島尾敏雄日記―『死の棘』までの日々

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  • サイズ B6判/ページ数 378p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103101079
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

内容説明

海軍特攻隊として迎えた敗戦、島の娘ミホとの結婚の困難、そして作家になるまでの日々が綴られる貴重な記録。

目次

加計呂麻島敗戦日記
島尾敏雄「敗戦日記」に寄せて(島尾ミホ)
或る特攻部隊のてん末(島尾敏雄)
「加計呂麻島敗戦日記」校注
終戦後日記
解説―記録の不在に耐える(鈴木直子)

著者等紹介

島尾敏雄[シマオトシオ]
1917(大正6)年横浜市生れ。九大卒。1944(昭和19)年、第18震洋隊(特攻隊)の指揮官として奄美群島加計呂麻島に赴く。1945年8月13日に発動命令が下るが、発進命令がないままに十五日の敗戦を迎える。1948年『単独旅行者』を刊行し、新進作家として注目を集める。以後、私小説的方法によりながらも日本的リアリズムを超えた独自の作風を示す多くの名作を発表。代表作に『死の棘』(日本文学大賞・読売文学賞・芸術選奨)、『魚雷艇学生』(野間文芸賞・川端康成文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あいくん

7
☆☆☆島尾さんの終戦から昭和26年までの日記です。「死の棘」にいたるまでのことが書かれています。加計呂麻島敗戦日記は島尾敏雄が特攻隊長として終戦目前に送った日々のことが書かれています。昭和20年7月に特攻隊長の島尾が島崎藤村や横光利一を読んでいたというのが印象的でした。カタカナ表記はわたしは読むのが苦手です。映画「海辺の生と死」に出てくる大坪も出てきます。島尾敏雄は東洋史を学んでいました。ミホの義父は日記を漢文で書き、漢詩を作っていました。ふたりは親しくなります。 ミホも島尾敏雄と親しくなっていきます。 2017/09/27

7kichi

2
カバーをよく見れば、そこにあるのは燃やされた日記。ミホさん、やるなあ。2011/12/29

amanon

0
解説にもあるように、これまで知られることのなかった島尾敏雄とミホ夫妻との結婚に至るまでの経緯、また結婚後の夫婦間の在り方が他ならなぬ当事者によって明らかになったということで、頗る興味深いものとなっている。それにしても、個人的にとりわけ印象に残ったのは、島尾のダメンズぶり。この日記を読んでいると、週に三、四回はすき焼きを食べている。親のすねをかじっている人間がどうしてそんな生活ができるのか?また後に『死の刺』で露になるこの二人の狂気の世界が、島尾氏の不倫による背信以前からその萌芽があったのが興味深い。2011/04/14

プリシラ

0
「ミホは海と月と星が好きでそれを見ると少しルナティックになる。」熱烈な恋愛中の愛しさの発露に対し、具体的な結婚話になった途端の煩わしさに対する苛立ち、結婚してからの一歩突き放したような冷徹な観察が際立つ。「死の棘」という特異な私小説の中の妻の狂気に似たふるまいが結婚当初から醸成されていたものと知り、それに圧倒される小説家の小心さが興味深い。2010/11/01

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