内容説明
これまで世に紹介されることの少ない諸葛孔明没後の三国時代末期の世界にスポットを当てる、新しい発見に満ちた三国志。軍事や政治のみならず、社会・法制・思想・文化・女性・周辺民族など、広角レンズで時代相を鳥瞰する一方、厳しい時代の制約下で運命に翻弄されつつ、なおめげずに活動を続けて魏末、蜀末、呉末を飾った多彩な群像の生きざま、死にざまを活写。中でも孔明の遺命を承けて末期の蜀を支えた姜維。その奮闘を軸に物語を展開させつつ個々の人物の立場にも深い同情を注ぎ、情感豊かに追悼した斬新な視点で綴る三国終焉史物語。
目次
秋色篇(丞相追想;蜀漢;曹魏;正始の声)
死闘篇(暁天の星;司馬兄弟;攻むるは守るなり;鞠躬尽力)
落日篇(孤影の人々;討蜀大軍団発進;前衛崩る;終戦の詔勅)
残照篇(壮心止まず;謀略;蜀漢中興の旗;残映暮色)
著者等紹介
内田重久[ウチダシゲヒサ]
1934年、北海道旭川市生まれ。東北大学法学部卒業。1958年より化学繊維メーカー、情報処理機器メーカー勤務を経て、1994年から2004年まで民事調停委員を務める。少年時代より三國志ファン。会社員時代に三國時代末期部分に注目し、研究を進める。1973年より東洋史学者・植村清二氏に私淑しつつ、1974年に『それからの三國志』の基となる『三國末史物語』を自費出版した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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