出版社内容情報
すべての推理が裏切られる快感! 誰もこの「館」(ミステリ)から抜け出せない――。湖畔にある洋館を友人と共に訪れた月島。殺人事件の犯人を当てる、脱出型の謎解きゲームが開催されるという。だが、男女8人の参加者たちの前で、本当の殺人が起きる……。戦慄の最終章に備えよ! 大人気シリーズ「心霊探偵八雲」著者が全身全霊をかけて読者に挑む、一頁先さえ予測不能のノンストップ・ミステリ。
内容説明
驚愕のラストに備えよ―!次々と裏切られる推理が快感になる、中毒必至のサイコ・ミステリ。湖畔にある洋館を、学生時代の友人と共に訪れたミステリ作家・月島理生。そこでは、殺人事件の犯人を当てる脱出型の謎解きイベントが開催されるはずだった。だが、男女8人の参加者たちは死体を発見してしまう…。
著者等紹介
神永学[カミナガマナブ]
1974(昭和49)年、山梨県生れ。日本映画学校(現日本映画大学)卒。自費出版した「赤い隻眼」が編集者の目に留まり、大幅に改稿の上、2004(平成16)年『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』として刊行され作家デビュー。「心霊探偵八雲」シリーズとして人気を集める。小説の他、舞台脚本の執筆なども手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
machi☺︎︎゛
109
面白かったー!やっぱり神永学さんのミステリは読みやすい。今回はタイトルにある通り,ほんとに迷宮に迷い込んだみたいに謎が謎を呼びあと一歩のところで毎回真相に逃げられるのに読みやすく一気読みだった。謎解きイベントに参加した月島と長門。お屋敷の扉が閉ざされ密室状態で起こる本当の殺人。月島,長門の場面と交互に登場するのは久賀と紗和の警察組。こっちはいきなり血まみれで警察に現れた記憶を無くした謎の少年の事件を追っていた。点と点が線になる度、驚きワクワクした。最後の最後まで楽しませてくれてありがとう。2023/11/12
雅
107
2つのストーリーが交互に展開されているけど、それぞれが徐々につながっていく。終盤には事実が畳み掛けてくる。面白かった。2024/05/06
hirokun
97
★4 二つのストーリーが並行して交互に語られながら、途中から絶妙な感覚で一つに混じりあうあっていくところは非常に感激しました。また、最後にどんでん返しにもビックリ。ただ、こうはんのぶぶんからはすぴーどかんをもっててんかいされていくのですが、前半部分は、なんとも冗長な感じがして、途中で読むのを止めようかとも思いました。私がせっかちであり、推理小説の謎解きの洞察力がないためかもしれませんが、そんな読者もいることを神永さんもご理解いただければと思います。解離性同一障害の病気の理解として、間違いない表現ですか?2023/10/19
モルク
95
新人作家月島は友人の永門に誘われて湖畔にある洋館で殺人事件の犯人を当てるイベントに参加したがそこで本当に殺人事件がおこってしまう。男女8人の参加者の中に犯人がいるという。他に血まみれで保護された記憶喪失の男を捜査する刑事紗和と本庁の久賀の話が交互に描かれる。そして次第にこれらが繋がり真実が見えてくる。途中まではほぼ予想通りに進むが、最後の最後でやられた。ラザロの復活の意味を改めて知る。面白かった。2025/01/20
yukaring
84
湖畔の洋館で開催される謎解きイベント。ミステリ作家の月島は友人の永門と共にイベントに参加しただけだったのに・・。美しい表紙の通り耽美で妖しい雰囲気のサイコ・ミステリ。ゲームのはずが残忍に殺されていく人々、また洋館の悲劇と交互に描かれる刑事の紗和の前に現れた記憶喪失の謎の男。小さな違和感が積み重なり、事件の輪郭が見えはじめてからも仕掛けられる沢山の罠。おそらく最初に小さな違和感の正体をあえて読者が見破るよう仕向け、更に大きなどんでん返しで反転させる作者の演出がニクい。ラストまで全く気が抜けない物語だった。2023/12/28