出版社内容情報
俳句には十七音しかありません。たぶんあなたの句は、何かを言いすぎているか、何かが足りないのです。それさえ分かれば、佳作常連組から一歩抜け出ることができます。「俳句って、たのしい」がモットーの辻桃子さんが、懇切丁寧に添削実例を交えながら解説します。俳句に限らず、短くて的確な文章を書きたい方にも、大いに参考になるでしょう。
内容説明
「佳作」には採られるけれど、「入選」「特選」は無理…そんなあなたのための実践的俳句作法。短くて美しい文章を書きたい方のためにも最良のガイド。
目次
正直に
愛情に溺れず、よく観察する
倒置する
猥雑に、聖らかに描写を
寂しい滑稽
私は私として生きる
数多く読む
自分なりのテーマを持つ
無意識の自分に出会う
季語は歳時記に従って使う〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
呑司 ゛クリケット“苅岡
1
徹底写生で写生を超えることで佳作を超えることが出来るらしい。未だ発句したこともないが参考にしたい。心に残ったのは俳諧や俳謔の蘊蓄。俳は滑稽、喜笑、笑うこと、たわむれ、遊戯の意味だ。謔も同様な戯れの意味、そして俳諧の諧は神霊に祈りを捧げること。私的に解釈するなら、心の痛み、著者は人間存在のは不条理、強烈な怨念をどす黒く渦巻かせている呪語と言っている。それを何事もないかのように、笑い飛ばすエネルギーを爆発させるべきであると述べている。ちゃんとそうなっている句と分かりうる自分になりたいものだと思う。2023/08/06
新橋九段
1
基本を理解し終えた後の、あと一歩の技術がよくまとまっている。さりとて難しすぎない。著者の姿勢もよくわかる。2020/02/20
朝吹龍一朗
0
何時も読むだけで実作まで進まない。どなたか人形町界隈でいい俳句のお師匠さんをご紹介ください。「写生とはあるものを見えただけ写すことなんかじゃ(中略)ない。ものごとの部分を切り取って描写することによって、見えなかったものまで活写することなのだ」と鉄案。切り取ればその向こうが見えるもんね。2011/12/10
pinoka
0
心をえぐるようなタイトル。正直まだ私には分からない所が多いけども、添削はやっぱり腑に落ちるんだよなー。2021/05/23
MATSU231
0
著者が最後に行き着いたのは徹底的写生。 そこに行き着くまでに身に着けたノウハウがちりばめられている。2019/12/19