出版社内容情報
父親譲りの文才を最も嘱望されながらも、弱冠二十二歳にしてビルマで戦死した多加志。新発見の小説、詩によって、その煌めく才能が、いま、明らかに!
内容説明
芥川龍之介には三人の息子がいた。長男・比呂志は俳優として、三男・也寸志は作曲家として名高い。だが次男の多加志は…おそらくほとんどの人が知らない。三兄弟の真ん中に生まれた多加志は、幼い頃身体が丈夫ではなく、内気な面もあった。そんな彼が、秘めた決意と共に加わった同人誌が「星座」である。詩や翻訳、小説を発表すると共に、装幀や挿画なども手がけ、短いながらも才能の片鱗を煌めかせた日々であった。しかし、運命は、終戦間際、二十一歳の彼を一兵卒として、激戦の地ビルマへと送る。多加志がヤメセンの戦いに散ったその日、田端の芥川家も空襲で全焼した…。戦後六十年、多加志が名付け親である幻の肉筆同人誌「星座」の行方を求め、著者の東奔西走が始まる―。たった一編だけ遺された小説「四人」に込められた父・龍之介への誓いとは、果たして何だったか。
目次
第1章 長い道のり
第2章 静かな文学少年
第3章 「星座」の時代
第4章 学徒出陣
第5章 物書きになりたかった
第6章 小説「四人」(芥川多加志作)、および追悼文
著者等紹介
天満ふさこ[テンマフサコ]
広島女学院大学文学部卒業。専門は、バレエ評論。1994年、第四回日本ダンス評論賞佳作入賞。1995年、第五回日本ダンス評論賞佳作入賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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