出版社内容情報
だから芝居は素晴らしい。これだけ面白いと来年もまた読み直してみたい。これだけ愉快だとあの人にも読ませてみたい。これだけ笑わせられると泣きたい気持と同じだ。
軍神乃木大将と近代日本を馬脚から眺める奇抜な着想。一茶一代記を推理仕立てにした意外な趣向。作者積年の思いをこめた宮沢賢治像。漱石文学の作中人物が演ずる人生の省察。芭蕉の生涯を三十六景の一人芝居にした仕掛け。女優六人が競演する樋口一葉への新視点など10編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びすけっと
9
1984年7月刊。一葉を追ってきたら行き着いた「頭痛肩こり樋口一葉」のみを読みました(ほかの作品も、背景をちょっと知って読めば腹を抱えるはずだけれど)。実在ではない幽霊まで登場するこの作品、頭痛肩こりに悩まされた一葉が描かれているかと思いきや、そうではなくて幽界と明界をさまよう一葉であります。花螢という幽霊は化けて出てやる相手を追いかけているうちにめぐりめぐってきてしまう。それと一葉の生き方をうまく掛け合わせているところ、またお盆だけで表現するところがひさし流。2016年夏の公演が楽しみです。2016/02/02
ルアーブル
0
「きらめく星座 昭和オデオン堂物語」 せつない。2023/05/01