静かなるホイッスル

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103021711
  • NDC分類 783.48
  • Cコード C0095

出版社内容情報

レフリーの笛は聞こえない。意思疎通は手話が頼り。それでも戦いたいんだ!

ニュージーランドで行われていた聴覚障害者ラグビーの紹介記事をひとりの写真家が雑誌に寄せたのをきっかけに、日本全国から「聞こえないラガーマン」たちが結集した――。疎外感に苛まれていた聾者・難聴者の生きる姿勢を、ラグビーが根底から変えていく物語。静謐な情熱が音の無い世界に響き渡る、ノンフィクションの快作!

内容説明

2005年冬、倉津圭太という重度の難聴のラグビー少年が東海大翔洋高校のスクラムハーフとして全国大会で活躍。花園の観客を驚かせた。彼の背景には「デフラグビー」があった。デフラグビーとは、「聴覚障害者ラグビー」のこと。ニュージーランドで行われていたその紹介記事を一人の写真家が雑誌に寄せたのをきっかけに、日本全国から聾者・難聴者が集った。だが試合が出来ず、運営に行き詰まり、活動は崩壊の危機に。そこである男が頑張り、世界大会参加が決定。ふたたび「聞こえないラガーマン」たちが結集する。そして―疎外感に苛まれていた聾者・難聴者たちの生きる姿勢を、ラグビーが根底から変えていく。彼らの不思議な交錯の軌跡を自らも難聴ラガーマンである著者が追うノンフィクション。

目次

プロローグ 音のない世界で
第1章 ラグビーの神様
第2章 聾者の壁
第3章 どん底の難聴者
第4章 聞こえない健聴者
第5章 自立する選手たち
第6章 Rugby Opens Many Doors
第7章 チームをつなぐ「手」
第8章 静かなる戦い
第9章 未来へのパス
エピローグ それぞれの、それから

著者等紹介

柴谷晋[シバタニススム]
1975年茨城県生まれ。茗溪学園高校時代に「花園」(全国高校ラグビー大会)に出場。高校日本代表候補に。上智大学外国語学部フランス語学科進学後、フランスに留学。ラグビーでは同国随一の名門クラブ、スタッド・トゥールーザンに1年間所属。帰国直前、突発性難聴により軽度難聴となる。広告代理店勤務等を経て、ライターとして独立。デフラグビーには2001年より参加。デフ日本代表として世界大会にも出場している。つくば市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みや

28
日本で初めて結成されたデフラグビーチームのラガーマンとサポーターたちを追ったノンフィクション本。ラグビーに対しては汗臭くて暑苦しいイメージしか無かったが、冷静な筆致のおかげで非常に読みやすかった。ラグビーは掛け声無しでプレイすることが難しく、接触が多いために補聴器も付けられない。だからこそ言葉を超えたコミュニケーションが必要とされる。サポーターとして選手と共に戦う健聴者たちも多く登場し、それぞれが抱く葛藤や摩擦、変化と成長を見られたのも良かった。団体行動や対話が苦手な健聴者にも希望と勇気を与えてくれる。2017/08/23

ヘタ

20
聴覚に障害を持つラガーマン、サポーターの個々人に焦点を絞った前半から、桜のエンブレムを付けたデフラグビーのナショナルチームによる「華々しい」軌跡へ。8章あたりは、試合前の口から心臓が飛び出しそうな緊張感がビンビン伝わってきます。とにかく泣けます... 読む人によってはね テヘペロ2019/04/28

SU

2
凄く良かった。柴谷さんしか書けないノンフィクションだと思います2017/05/17

ドシル

1
聾者、難聴者だけで行うラグビー、デフラグビー。 日本でチームができた経緯がわかるノンフィクション。 一冊に中に、様々な人物に焦点を当てていて、聾者、難聴者、手話学習者それぞれが思うところがある作品。 ラグビーのルールもなんとなくわかった気がする。。。2013/09/03

空隼

1
中途失調者のやりきれなさや疎外感は切ないな。2013/08/01

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