内容説明
万物の根源を豊かな想像力と壮大なスケールで探求した、魅力ある哲学者達の言説を分かりやすく解説。本邦初訳。
目次
哲学者たちの自然学説誌
自然学的諸問題
著者等紹介
三浦要[ミウラカナメ]
金沢大学助教授。1958年山口市生まれ。1990年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2001年十文字学園女子短期大学助教授、十文字学園女子大学助教授を経て現職
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感想・レビュー
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いとう・しんご
9
「哲学者たちの自然学説誌」と「自然学的諸問題」を収録。前者は全体の7割くらいのページ数だけれど偽作らしい。でも、様々な知識と経験を一元的に理解しようとした古代ギリシャの知的努力を通覧するないようで非常に興味深いし、そこにある知的奮闘の精華は尊敬に値する。後者は自由闊達で愉しい知的探求。熊の手は美味P210なんて中国人もビックリ!な話しとか、イノシシを家畜化して、豚に育てて食べていたと思われる話P208も興味深かったです。2024/07/06
roughfractus02
7
アカデメイア派に属し、イデア的実在論から考える著者は、一方で、ヒッポクラテスの経験派医学の実践者でもあった。著者の中で観念性と現実主義が矛盾しないのは、著者が自然=素質(φύσις)に従う身体を基点とし、物質で満ちた生きた世界からイデアに接近するからだろう(愛の検討で著者は、純粋さでなく性愛次元で同性異性の両者に共通のイデアを抽出した)。本書では、ソクラテス以前からヘレニズム時代に渡る「自然」の捉え方の検討と、彼らが依拠する原子論や気息(πνεῦμα)等を用いない著者自身の物理レベルの自然学が収録される。2019/06/24
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