内容説明
半導体研究開発の陰に、落語あり。『百年目』や『千両蜜柑』に「学校じゃ教ェない」経営哲学を見出したかと思えば、『お仕度処』の親爺の感覚から未来創造の力を得る。あるいは、中学生の息子を連れて吉原を歩きながら『明烏』に思いを馳せ、学長を務める短大で学生に質問され『転失気』のお住持の科白で切り返す―。昭和36年にソニーに入り、企業の成長とともに歩んできた研究者が、ソニーマン人生への回顧を絡ませながら落語への思いのたけを綴った異色の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うしろや
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ソニーのえらいさんだった人が書いた本。 落語好きが自分の人生に落語が どう影響を及ぼしたか、つまり役に 立ったかというのが書かれてる。 成功者の戯言ではないです。 「そんなにおもしろくはないんですけど」 何度も何度も、落ちにつぶやくことになります。 だってプロの物書きじゃないもの。 同じ(といっても大人と子供ぐらいの差はある) 落語好きとしては、他人とは思えない。 愛想笑いを強要してるよなあ。。。 という感じかな。 けど、よほど好きじゃないと本書けませんからね。 感心することがいっぱいあった。 2020/04/30