新潮oh!文庫<br> 木のいのち木のこころ 天

新潮oh!文庫
木のいのち木のこころ 天

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  • サイズ 文庫判/ページ数 174p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102900925
  • NDC分類 521.81
  • Cコード C0195

内容説明

樹齢千年の檜は、大工の技と知恵で、建物になっても千年は持ちますのや―。木を知悉する「最後の宮大工棟梁」が、職人の技術と魂について語り尽くした。

目次

宮大工という仕事
木を長く生かす
木の二つの命
礎石の大切さ
木の触り心地
飛鳥の工人に学ぶ
古い材は宝もの
千年の命の木を育てる
宮大工棟梁の自然観
道具と大工の魂〔ほか〕

著者等紹介

西岡常一[ニシオカツネカズ]
1908年奈良県生れ。法隆寺金堂、法輪寺三重塔、薬師寺金堂、同西塔など、檜の巨木を使って堂塔の復興を果たした最後の宮大工棟梁。文化財保存技術保持者、文化功労者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aoko

4
法隆寺大工の西岡氏が宮大工などについて語ったもの。千三百年以上持たせる建築物を建てる技術、知識、経験などが語られる。「木にも人にも癖はあるけれど、それらをどう活かすか、が棟梁の器」、「一見無駄に見えるけれど、それは無駄ではない」など、心に残る話がたくさん出てきた。西岡氏の唯一の内弟子の小川氏の本もあるようなので、そちらも読んでみたい。2023/08/13

ZEPPELIN

4
木も人間も同じ。自然の中に生きる仲間である。木の話ではあっても、全てが人間にも通じるから面白い。癖があるからと矯正せずに、どう活かすのかを考える。これは人間の教育にとっても大事な要素。同じことを頭に詰め込ませておきながら、個性だ自主性だという。話が違うということに教える側はいつ気付いてくれるんだろうか。そんなアホみたいな学校教育しか知らない身からすると、徒弟制度というのは厳しそうだけれど憧れてしまう。そして、こういう職人さんが着実に減ってきているというのは本当に寂しい2015/03/04

がっちゃ

1
小学生の頃、国語の時間にこの本の一節を読んだ記憶があります。幼いながらも感銘を受けたことを覚えています。最近は様々なことに対して効率や合理性を求めがちですが、効率的でなくても、合理的でなくても大切なものがあることを忘れないようにしたいです。改めて日本の素晴らしさを感じ、良い本に出会えたことに感謝しました。2018/02/07

ミツキ

0
示唆に富んだ内容。科学至上主義や現代の教育にそれとなく苦言を呈している。2010/11/15

胡瓜夫人

0
宮大工という仕事にすべてを捧げた人の誇りに満ちた言葉。「プライド」なんて薄っぺらな言葉じゃ表せない。現代は遥かな未来を夢見ることを忘れてしまっているのだろう。木のいのちにも木のこころにも碌に触れないまま大人になってしまったな。2011/05/13

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