内容説明
夫婦別姓は男女平等を実現するのか?仏教が本当に唱えていることは何か?戦無世代に戦争責任はあるのか?なぜ日本人は土下座する?論壇の急先鋒が「正論」の矛盾点を衝く、ラジカル・エッセイ集。
目次
第1部 夫婦別姓大駁論(「福島瑞穂サン」は間違っている;夫婦別姓の倫理学;夫婦別姓推進論の背理)
第2部 ぼくらの「宗教」戦争(仏教の鬼子―教義からみたオウム真理教;すべては『ノストラダムスの大予言』からはじまった;対談 仏教正統論―オウム真理教事件をめぐって(定方晟vs宮崎哲弥)
いい加減にしてよ、中沢新一サン―宗教学者の思想責任を問う)
第3部 騒がしい話題(戦無世代に戦争責任はあるのか?;優しいウヨクのための帝室論;「小泉今日子の時代」の終焉;復讐したくも我はなし―宮崎勤の神との闘争 ほか)
著者等紹介
宮崎哲弥[ミヤザキテツヤ]
1962年福岡県生まれ。慶応義塾大学文学部社会学科卒。広告会社研究員を経て評論家。大衆思想批判、政治哲学、生命倫理、現代宗教論をメインフィールドとする。システムプランナー、ラジオパーソナリティの顔も持つ。「新世紀の美徳」「身捨つるほどの祖国はありや」「『自分の時代』の終わり」など著作多数
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感想・レビュー
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白義
5
宮崎哲弥の単著デビュー作。夫婦別姓論を家制度を強化するものだと論難し、オウムを教理レベルで批判しながら、同時に日本仏教全体も批判すると、若書きの乱暴さが目立つ中にも論争に新機軸を打ち立てようとする熱気に満ちた文章が多い。小泉今日子から見る80年代論、戦無世代の戦争責任論は今でも重要だが、最大の傑作は皇室論争で、そもそも明治以来から続く南北朝正統性問題を指摘したところだろう。ただし、今では勢い任せ、テンション任せのハンパな部分も見える。当時ほど左右図式が自明でなく、挑発の部分が失効しているからだろう2012/10/09
Y.T
0
☆☆☆2015/10/05
うたまる
0
「今日まで普通の人が結婚生活を維持してこられたのは、愛情の力の支えばかりではなく、外在的な規範力が作動していたためである。その規範力が衰弱しきったことが、今日の”家族の危機”状況を現出させているともいえる。」
nemuri
0
単なる芸能人まがいの評論家と思っていたが。2009/04/20
tooka
0
今やテレビで活躍する著者の処女作。2008/06/06