新潮oh!文庫<br> カルト教団太陽寺院事件

新潮oh!文庫
カルト教団太陽寺院事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 322p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102900499
  • NDC分類 169.35
  • Cコード C0136

内容説明

94~97年、フランス、スイス、カナダを舞台に前代未聞の集団死事件が起きていた。テンプル騎士団、薔薇十字団という神秘主義の典型的シンボルで信者をとりこみ、のちに大量死に至らせた驚愕の事件。カルトはなぜ、人を惹きつけ、命を奪うのか。

目次

スイスの山里で発生した火事
出頭した証人
ある金メダリストのその日
司法当局とメディアの右往左往
謎の六つの文書
妻と息子
第二の惨劇 フランス・ヴェルコール山塊
とつぜん知った弟一家の死
弁護士の怒り
五十四番めをまぬがれた男
マルティーヌの場合
テンプル騎士団伝説
教祖ジョセフ・ディ・マンブロと教団の顔リュック・ジュレ
『フーコーの振り子』と「新テンプル騎士団」
惨劇のシナリオ
一九九七年三月、マルセイユ
残された問題

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

7
感想を見て気になったので購入。絶版らしく中古をAmazonにて。スイス、フランス、カナダで合計53名が集団死した太陽寺院事件。オウム事件の半年前に起きたヨーロッパを震撼させたこの事件をフランス語翻訳者の著者が追うのだが、そこから分かるのは自己とは何かを自信を失った欧米人の姿。オカルト、自然食品、ホメオパシー。近代化によって共同体というよりべを失った人々は欧米人も日本人も変わらないなぁと思いました。よるべのない人々を集めてコミニュティを作り影響力を行使する人々(グル)。ま、カルトの背景にある歴史はダビンチコ2011/02/22

よね

5
オウム真理教の事件とほぼ同じ時期に起きた、ヨーロッパのカルト教団による集団死事件のノンフィクション。日本だとほぼ資料がない中、貴重な本だと思う。関わった人がほぼ亡くなっているので真相は結局わからずモヤモヤするけども…。脱会信者の「ふつうの生活にもどるという恐怖」に打ち勝たなければならないという言葉が印象的だった。2023/05/17

JunTHR

2
面白かった。海外の事件をここまで調べた著者がエライ。スイス、カナダ、フランスで立て続けに100人近い人が集団死したという太陽寺院事件。事件は、日本でオウム真理教のサリン事件が起きたのと同時期。著者は、丹念に資料を読み込み、事件の経過を詳細に明らかにしていて、全体像がしっかりとつかめた。しかしながら、教団のトップも含めて集団死してしまったことなどから、多くの謎が残り、ほとんど未解決といえる。ただの狂信的集団自殺ではなく、信者の一部(あるいは大部分)は殺されたに等しいという。なんとも後味の悪い事件。2013/06/28

澤水月

1
「無縁社会」が話題の今の書かと見紛う、現代人の孤独と苦悩は20年近く何も変わらぬ。94~97年カナダ仏スイスと国も時もまたぐ集団自殺&虐殺、オウム半年前の大事件なのに全く未知だった(恥ずかしながら人民寺院の集団自殺ルポと思い込んでた)。コレシュ炎の集団自殺が93年UFO/web/去勢で強烈な印象を残しヘール・ボップ彗星と共に旅立ったヘヴンズゲートは97年。村崎百郎の活躍とぴたり重なる世紀末直前のレミング現象?非常に力作だが唯1点、まる1章「フーコーの振り子」筋をオチまで紹介しきるのは余計(これから読むので2011/02/17

新橋九段

0
カルト教団の大量殺人及び自殺事件だが、結局真相がはっきりしない後味の悪さがある。右翼とカルトが結びつくのはスイスあたりでも同じなのか。2017/06/17

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