内容説明
臆病な娼婦ベラ。可憐な女ベラ。男たちに蔑まれ、弄ばれ、怯えながら生きてきたベラ。ある朝を境にベラは生まれ変わった。華麗で、セクシーで、凶暴な女に―。女性の部屋を終日覗き、性的ないやがらせの電話を掛けつづける男、マゾヒスティックな性行為を強要する多汗症の太った大学教師、女性患者の体をつけ狙う高慢な歯科医師…。ベラは彼らに評決を下す。まったく無表情に。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shusaw
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1991年原書刊行。シリアル・キラーものの女性版と評される。この評価は、トマス・ハリスのハンニバル・レクター博士シリーズの第二作『羊たちの沈黙』(小説1988年刊行、映画1991年公開)が成功した背景などもあってのことであろう。しかし本書で描かれる暴力のメカニズムは、猟奇趣味からではなく、「狩人が獲物になる。獲物が狩人になる」(263頁)、つまり基本的に狩られる立場にある主人公ベラが身を守るために狩る者に転ずることで発動する。本書には、男=捕食者と女=被食者の関係を反転させるブラックな痛快さがある。2021/03/31
ひでみ
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世の男達に復讐するために書かれた話。2019/07/15
Hidemi Yoshida
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世の男達に復讐するために書かれた話。2019/07/15