新潮文庫
憎しみの孤島から〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 441p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102425176
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

島に滞在するうち、マリスは作家と編集者の関係を超えた思いをP.M.E.に抱き始める。だが暗い過去の秘密に身も心も蝕まれた孤独な彼の感情は、彼女を翻弄し続ける。そしてNYに戻った傷心のマリスを待ち受けていたのは、夫の裏切りと突然の悲劇―“嫉妬”が終章に近づくにつれ、ストーリーは一挙に凄惨な復讐劇へとなだれ込む。ラヴ・サスペンスの女王が見せる“入れ子”構造の妙技。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

94
島に滞在するうちに謎の作家に仕事関係を超えた想いを抱き始めたマリスは、夫の陰謀や凄惨な復讐劇に巻き込まれていく。終盤にかけての程よく捻りの効いた緊迫感のある展開はストーリーテラーとしての真骨頂が発揮されているといっても良い。「嫉妬」の意味を明らかにするくだりも鮮やか。著者自身も書くことに対する楽しみと苦しみ、才能のある人に対する賞賛と嫉妬など、感情面で様々なジレンマを抱えているのかもしれない。悪役に自白させる場面はあまりにも脅迫じみているような気がした。ロマンスに比べてかなりサスペンスに重心を置いた作風。2017/10/15

あさひ.a

5
ロマンス枠ではなく、十分にサスペンス枠なストーリー。描写が生き生きとしていて引きこまれる。登場人物の年齢が明確にわからないのが少々辛い。なぜかN.ロバーツだと思って読んでいた自分のバカ(下巻のあとがきの再読で気が付いた)。2018/06/27

たまきら

4
欲望、姦淫、高慢、憎悪…様々な人間の暗い感情の中で、ひとり背筋を伸ばして生きているヒロインが素敵です。非常に読みごたえがある作品でした。ストーリーの落ち着き先は予想がつくのですが、描写がとにかく素晴らしい。すべての登場人物がきらめいています。…ナディアだけちょっと分裂気味かな?個人的にはマイクの正体におお、なるほど!と。 今年読んだ娯楽小説の中ではこれまでのところ一番おもしろかったです。2014/05/27

あちぇたな

2
まさに憎しみの孤島からという話。編集者のマリスが、送られていた原稿に興味を惹かれ、P.M.Eというイニシャルしか分からない作家に会いにいく。そこに居たのは、偏屈で荒々しい足が不自由なため車椅子で生活しているパーカーだった。しかしパーカーは、マリスの夫に復讐するために、マリスを誘き寄せていた。 ラストはとにかくスカッとする。マリスの旦那のノアが酷すぎるので、パーカー良くやってくれた!と思う。2016/07/22

★″レイラ

1
この本は久しぶりに読み返したので、再読。 若い時の友情は恋愛や結婚と同様、保ち難い。TVXQ分裂騒動思い出し(^O^)笑う↑笑う! 登場人物全員が旧知の間柄と云うのも 韓流ドラマです~最高(^o^)/ 綺麗事の好きな野心家って、孤立して 破滅して 行くネ(^_^)v。2014/05/12

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