内容説明
CIAにまつわるとてつもない国家機密が隠されている小さな街、ウエストポート。ここでひっそりと暮らしている凄腕の元工作員ポールが、新聞記者のスーザンに恋したときから、波乱は始まったのだった。スーザンの父レスコーは元警官で、麻薬密売組織の大物美女との関わりをCIAに邪推されていた。組織と裏取引のあるCIA幹部は、ポールとその仲間を狙い始めるのだったが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
22
アメリカ版は旅行業者を自称する謎の青年、イギリス版は彼と恋に落ちる婦人記者の父親で硬骨漢の元刑事をそれぞれ題名に冠しているように、どちらを主人公と見なすかで印象も変わってくる。ハードボイルドのちスパイ小説、時々ロマンス、所によりホラー風娯楽大作。1991/12/07
bapaksejahtera
3
文庫ながら700頁の長編。凄腕の元警官である主人公に、死んだ同僚などが夢枕に現れ、この狂言回しで読者の理解を助けるのが前半の筋立だ。CIAが使い捨てにしてきた非正規の工作員をリハビリし堅気に、或は再利用する施設。これを運営するもう一人若い主人公が登場する。彼と元警官の娘が良い仲になって事件は動き出す。ありそうもないこの「中間施設」を読者にダレることなく飲み込ませる叙述が巧みである。後半部分に南米の麻薬将軍やCIA悪辣幹部が絡み元警官にも色模様が。何人か善玉犠牲者は出るが、ハッピーエンドだから失望はしない。2020/05/04
seacalf
1
スパイが勘違いで行動を起こして・・・という笑えないスラップスティックな展開は、きつい。本筋がまっとうなものであれば面白かったはずなのに。 これなら、どの作品もハズレがないクィネルを読むべき。2015/01/13
FaianchCha
1
筋立ても語り口もキャラクタ造形も手放しで賞賛。2010/07/23
ベック
0
みんな、この傑作を読まない手はないよ!読まないとすっごく損するよ!