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新潮文庫
北氷洋―The North Water

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  • サイズ 文庫判/ページ数 480p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102201619
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

19世紀半ば、英国。北極海を目指し捕鯨船ヴォランティア号が出港した。乗組員は、アヘン中毒の船医サムナー、かつて航海で大勢の船員を犠牲にした船長ブラウンリ ー、そして凶暴な銛打ちのドラックスら曲者揃い。やがて船内で猟奇殺人が起きるが、それは過酷な運命の序章に過ぎなかった――。想像を超える展開と圧倒的な筆力で、人間の本性と自然の脅威を描き尽くすサバイバル・サスペンス。

イアン・マグワイア[イアン マグワイア]
著・文・その他

高見 浩[タカミ ヒロシ]
翻訳

内容説明

19世紀半ば、英国。北極海を目指し捕鯨船ヴォランティア号が出港した。乗組員は、アヘン中毒の船医サムナー、かつて航海で大勢の船員を犠牲にした船長ブラウンリー、そして凶暴な銛打ちのドラックスら曲者揃い。やがて船内で猟奇殺人が起きるが、それは過酷な運命の序章に過ぎなかった―。想像を超える展開と圧倒的な筆力で、人間の本性と自然の脅威を描き尽くすサバイバル・サスペンス。

著者等紹介

マグワイア,イアン[マグワイア,イアン] [McGuire,Ian]
1964年英国生まれ。マンチェスター大学で学び、サセックス大学で文学修士、その後ヴァージニア大学で博士号を取得。マンチェスター大学で名誉上級講師として創作と批評を教える。2006年『Incredible Bodies』で作家デビュー。2作目の小説『北氷洋 The North Water』は、2016年のブッカー賞の候補作となり、ニューヨーク・タイムズの2016年度ベスト・フィクション5冊のうちの1冊に選ばれる

高見浩[タカミヒロシ]
東京生れ。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

88
まあ、面白い冒険小説を読む事ができた。舞台は19世紀半ばの英国。北極海を目指す捕鯨船ヴォランティア号。登場人物も阿片中毒の船医サムナーをはじめ、個性的なメンバーばかり。読み進むうち、船内で少年の殺人事件が起こり、ミステリーの要素も盛り込まれた贅沢な造り。その後もいろいろな事件が起き、飽きさせることがない。全体を通し、血と暴力に加え捕鯨船特有の強烈な臭いを感じさせ、捕鯨船の厳しさをも味わうことができた。但し、終盤の盛り上がりに欠け、やや尻すぼみな印象は否めない感じを受けた。2018/10/26

どんぐり

81
19世紀半ば、北極海を目指す英国の捕鯨船ヴォランティア号の船内で起きた殺人に始まり、氷山と衝突した破船から脱出する乗組員の極寒地でのサバイバルゲーム。アザラシの肉で食いつないだり、白クマの腹を切り裂いて中に入り込んで生き延びたり、まるで映画「レヴェナント」でディカプリオが演じたような場面もあったりするけれど、面白さには少し欠ける。2019/08/10

巨峰

61
表紙で騙されてはいけない。これは断じて動物小説でもないし、古典文学でもない。花村萬月とか西村寿行とか東山彰良とかからエロ養分をかなり抜いて、暴力に特化したひたすら原始的な力が漲る、イギリス現代の小説の問題傑作。読む人は選ぶけど、選ばれた人にはかなりの満足度があるのではなかろうか。グログロしています、2024/07/12

キムチ

60
人間の生っちろさなぞ、ぶっ飛ぶ凄まじい作品だった。装丁の古めかしさから古典?と思ったが 最近のブッカー賞選考レースに上がったとあり、驚く。舞台は19C中期。シェットランド諸島にある港から出港した捕鯨船。船医サムナーの目を通して物語が語られる。場面は冷たい冬の海・・かといって白ではない。どす黒さを持つ血と膿の赤色。漂う臭気は精液と体臭・・それもすえた腐敗のソレ。生きる為の極限が描かれ、欲望・暴虐が飛び散る。終盤、生きんとするサムナーが仕留めた熊の肉を屠りその体内で凍死を免れ現世に戻る下りは圧巻。2019/02/16

鷺@みんさー

50
面白かった。これもノワールと言うべきなのか。臭気芬々たる描写こんもり。主人公の「セポイの乱」でのとあるトラウマ事案も印象的だったが、何気に船長の、前の船を沈ませた時の回想が凄まじい。生きるために仲間の脚を切断して血を飲む…だがそんな衝撃も上回る悪辣さが途切れなく続く。でも不思議とワルを応援したくなるような面白味。主人公も決して善ではなく、北極で生き残るために取った手段が凄まじい。神秘的なドイツ人銛打ちオットーの夢の話がまた秀逸。うまく説明できないが一度読んでみて欲しい小説だった。2020/10/02

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