内容説明
旅をともにしてきた少年ジェイクを、「暗黒の塔」への執念から見捨てた「ガンスリンガー」ローランド。旅を続ける彼は「黒衣の男」の言葉通り浜辺へと辿り着くが、そこで待っていたのはロブスターの化け物だった…。右手の指2本を失うという拳銃使いとして致命的な傷を負ったローランドが、毒と熱に苦しむなか、発見した不思議なドアとは―。キング畢生の超大作シリーズ第2部。
著者等紹介
キング,スティーヴン[キング,スティーヴン][King,Stephen]
1947年メイン州生れ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、’74年に『キャリー』でデビュー。好評を博し、以後次々とベストセラーを生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる
風間賢二[カザマケンジ]
1953年東京生れ。武蔵大学人文学部卒業。『ホラー小説大全』で第51回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
142
やっとダークタワーシリーズの第2巻上下巻を読み終わりました。浜辺でロブスターの化け物に出会い指を失います。これを読むとSFと現実がごっちゃになっている感じでキング節炸裂といった感じになってきます。2016/06/23
Tetchy
137
黒衣の男ことウォルター・オディム、またの名を魔導師マーテン。この敵に立ち向かうために3人の仲間を集める。なんというベタな展開か。少年バトルマンガの王道とも云うべきプロットだ。しかしそこはキング。この仲間が非常に個性的。ヘロイン中毒者でヤクの運び屋、両足を失くした二重人格の黒人女性、そして社会的に成功したシリアルキラー。どう考えても旅の仲間にはふさわしくない、いや寧ろ避けたい人物たち。果たしてこんなまとまりのないメンバーを伴にしてどうやってこの先長大な作品を描くのかと読んでいる最中はモヤモヤさせられた。2019/10/30
なぎさ
59
「運命の三人」の一人<囚われの男>を現実世界から探し出し、旅の仲間に加えるまでの過程が面白い。キング特有のストーリー構成、個性的なキャスティング、ユニークなエピソードが満載。鮒の産道、大子宮のくだりで吹いちゃいました(笑)2016/09/02
市太郎
47
浜辺で目覚めたガンスリンガーは半ば自分が海に浸かっていることに気づく。右手に迫る怪異(人食いロブスターの化物)に向かって銃が水で駄目になっていないことを祈りながら引き金を引く。カチリ、カチリ、カチリ。一冊まるごとプロローグだった一巻と違い、緊迫感満点のエンターティメントの幕開けだ。ロブスターの次は現実世界の飛行機の中でスチュワーデスとの心理戦。麻薬常用者の(囚われ人)エディが旅のともとなる。面白くなって来た。キングは言う「俺は一流だって言っただろう? これから十分に君らを楽しませるよー!」と。(たぶん)2014/01/21
あっちゃん
33
前巻はどうしようかな…と思ったけど、ここからはやはりキング、面白くなってきた!ファンタジーの主人公が、この世界を覗いたら…意外と早く順応(笑)ヤクの売人(しかも下っぱ)のオロオロさ加減も人間臭くて良いキャラ!2016/10/24