内容説明
死刑囚舎房の夏は、インディアン系囚人の処刑で始まった。その頃「グリーン・マイル」には不思議な鼠があらわれた。食べ物をやると神妙な態度で床にちょこんと座って食べ、糸巻きを相手にサーカスさながらの芸当をやる、驚くほど知性的な鼠だった。6人の人間を生きながら焼き殺した囚人ドラクロアが、この鼠の飼い主となったのだが―最悪の地獄がいま、始まろうとしていた…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
散文の詞
86
前巻の終わりにネズミが出てきたのですが、まさか、そのネズミにまつわる話が延々と続くとは…。 まあ、このネズミもこの話と絡むことにはなるのでしょう。 看守主任がもっている持病も気になりますが、最後に登場した最悪な囚人。 別の囚人について書かれるのかと思っていたので、ちょっと意外でしたが、少しずつ何かが始まる感じです。 2020/03/18
NAO
83
【2021年色に繋がる本読書会】再読。Eブロックに現われた鼠の賢さは新たに収監されたドラクロワやパーシー以外の看守たちを和ませるが、もちろん、それだけではすまなさそうだ。コーフィーの次にウィリアム・ウォートンが収監されたが、到着早々問題を起こし、Eブロックに緊張が走る。2021/02/15
佐島楓
57
死刑囚の死刑執行と、不思議な力を持つネズミ。先を読ませないつくりだな、とつくづく思う。月ごとに刊行していた当時は、読者は欲求不満になっただろうな・・・。2015/09/02
やま
43
6分冊の第2巻。本書でのメインはネズミのジングルズとフランス系死刑囚のドラクロア。いつの話をしているのか分からなくなるときがある。新入りのウォートンも登場して、今後話はどう進んでいくのだろうか。パーシーの嫌なところがよく描かれている。★★★☆☆2016/01/03
ゆのん
41
再読。「恐怖」というものを書かせたらキングを超える作家はいないのかもと思わされてしまう。しかも色々な種類の「恐怖」。物理的な暴力による恐怖もだが人の内面にある悪意や死への恐怖、愛する者を失う恐怖、病に対する恐怖など・・。様々な恐怖を見事に書き分けていながらぶれる事の無い物語。ミスター・ジングルズに何が起こるのか三巻へ突入。2017/08/24