内容説明
ジャック・ソーヤーは12歳、病身の母と2人、アメリカ東海岸の保養地でひっそり暮している。母の病気は癌らしい。ある日、さびれた遊園地で、ジャックは不思議な黒人スピーディに出会った。タリスマンがあれば母は助かる、そう彼は教えてくれた。タリスマンとは一体なんだろう?ジャックは独り試練の旅に出発する―母の生命を救うために。2人の巨匠が作りあげたファンタジー巨編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
108
女王の命を狙う敵から守るためにタリスマンを手に入れる旅は典型的なファンタジー設定だが、我々の住む現実世界とテリトリーと呼ばれる異世界の2つの世界を行き来しながら冒険するところが特徴的だ。そしてテリトリーに分身者と呼ばれる第二の存在を持つ人間がいる。まさにこれは現在の我々ではないか。異世界はウェブ世界、分身者はアバターである。インターネットすらなく、パソコン通信の創成期といった時代。キングとストラウヴ両者がそんな時代にこのような二世界間を行き来する作品を描いていたことは実に興味深いし、先見性を感じる。2018/11/09
ぎん
16
月イチキング。今月はキングの新作「ジョイランド」が発売されるので早く本作を読み終わらなければ。 宮部みゆき「ブレイブストーリー」の元ネタ。 バーガーキングのワッパーが食べたくなった。2016/07/07
まさ☆( ^ω^ )♬
11
長い。ひたすら少年が虐待されるストーリーが長過ぎる。爽快感が全くないファンタジー。下巻では勿論やり返してくれるんでしょうね?と期待しつつ引き続き読んで行こうと思います。ジャックのせいで酷い目に遭うウルフが気の毒過ぎる。2024/01/24
志田健治
11
なんだこのおもしろさは!?びっくりしました。極力説明を省いて、徐々に徐々に世界観に埋没させていく手腕に冒頭から引きつけられました。質の良いファンタジーかと思いきや、キング氏特有のブラックもふんだんに散りばめられ、ホラー感も十分、サバイバルかつロードムービーのようでもあり、夢中で読んでしまいます。それにしてもウルフ!強烈です(笑)『ザ・スタンド』のトム・カレンを彷彿とさせますね。これ系のキング作品の名物キャラ、大好きです。しかしアメリカこわいなー。美少年の一人旅は危険過ぎますね。下巻も楽しみです。2015/05/05
ettyan えっちゃん
9
あー、告白しよう。なんとなく、話に乗れなくて、実は3、4回は上巻で挫折してきたタリスマン。ようやく、十数年ぶりに上巻を読み通すことができた。 こんなに、面白かったのか。 上巻の前半までは、本当に地味で辛いが、ウルフが出てきてから突然読みやすくなった。 そして、下巻へ。 えーっと、異世界転生?転生ではないか、あとウルフガイもな。 2020/08/03