新潮文庫
シンメトリーの地図帳

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  • サイズ 文庫判/ページ数 655p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102184226
  • NDC分類 410
  • Cコード C0198

出版社内容情報

古代から続く対称性探求の果てに発見された巨大結晶「モンスター」。『素数の音楽』の著者と旅する、美しくも奇妙な数学の世界。

19世紀のパリ、決闘の果てに夭折した天才ガロアは新しい数学の言語を生み出していた。古代ギリシャから続く対称性探求の旅に挑む数学界の探検家たちは、その言葉を駆使して “シンメトリーの素数”を網羅した「地図帳」を完成させる。最後に発見されたのは19万6883次元の空間に潜む巨大結晶「モンスター」だった――。『素数の音楽』の著者と旅する、美しくも奇妙な数学の世界。

内容説明

19世紀のパリ、決闘の果てに夭折した天才ガロアは新しい数学の言語を生み出していた。古代ギリシャから続く対称性探求の旅に挑む数学界の探検家たちは、その言葉を駆使して“シンメトリーの素数”を網羅した「地図帳」を完成させる。最後に発見されたのは、19万6883次元の空間に潜む巨大結晶「モンスター」だった―。『素数の音楽』の著者と旅する、美しくも奇妙な数学の世界。

目次

八月―終わり、そして始まり
九月―さいころの次の一振り
一〇月―シンメトリーの宮殿
一一月―一族の集い
一二月―つながり
一月―不可能であるということ
二月―革命
三月―目には見えない形
四月―シンメトリーの音
五月―シンメトリーを利用する
六月―散在するシンメトリー
七月―モンスターを照らす光

著者等紹介

デュ・ソートイ,マーカス[デュソートイ,マーカス] [du Sautoy,Marcus]
1965年生まれ。オックスフォード大学数学研究所教授。現在、リチャード・ドーキンスに続いて「科学啓蒙のためのシモニー教授職」の二代目の教授も務める。2001年、ロンドンの数学学会から40歳以下の最も優れた数学研究者に対して与えられるバーウィック賞を受賞。’03年に刊行した初めての一般書である『素数の音楽』は、世界的ベストセラーとなった。’10年、科学への貢献が認められ、大英帝国勲章を授かっている

冨永星[トミナガホシ]
1955年、京都生まれ。京都大学理学部数理科学系卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

146
シンメトリーの素数に挑む数学者たちを描く ノンフィクションである。 著者の数学への想いのようなものが、強く伝わってくる。少し風変わりの天才たちの 熱中度が凄まじい。正直 数学用語には ついていけなかったが、生き様には 感服する …そんな作品だった。2020/08/07

小太郎

25
「素数の音楽」が素敵だったので読んでみました。素数の音楽は文字通り素数とリーマン予測がメイン、こちらは対称性、シンメトリーと群論が縦筋になった数学物語。厳密な数学書とは違って色々な分野にわたるエッセイ風の読み物になっている分少しは読みやすかった(付いていけない所も多かったけど)ノンフィクションだけどとても寓意に満ちたフィクションのように感じられました。それにしても196883次元のモンスターって一体・・・とても刺激的な読書体験でした。2021/11/14

鐵太郎

14
「シンメトリーの地図帳」とは、アトラスと呼ばれる冊子です。有限単純群と呼ばれる、数学の一概念を説き明かすために数学者がこつこつと積み上げたデータの集積、といえばいいのかな。この本は、この「群」とシンメトリーについて、そしてなぜ著者がこの分野に魅了されているのかについて語ってくれます。一応理系を自称している鐵太郎にとっても、面白いけれど難しい、難しいけれど面白い数学話でした。ガウスとアーベルについて、あらたな見方が書かれていたのも興味深い。2015/05/02

キーツ(Nob Arakawa)

10
前作の素数の音楽からソートイ先生の数学モノをまたまたチョイス。がしかし今作は実に難解。前作の素数論はまだ理解できる部分が多かったのだが、今回ばかりは群論が絡み始めた辺りから正直ちんぷんかんぷん。すんごく概念的な理論なので4次元以上の世界についていくのに必死で読み終えた感じ。ただシンメトリーの美しさとこの宇宙を構成する根底原理にシンメトリーがあるのだろうことは理解できた。高校大学でもっと真面目に数学やっておけばよかったwww2014/10/04

roughfractus02

9
加法と乗法(と二次元マップ上の移動)が基本の群論だが、直観的には掴みづらい印象がある。二つを組み合わせて別のものを作る集合を群と呼ぶが、そこに至る過程で広汎な領域に渡るほど抽象されているからだろう。本書は五次方程式の解の公式がないことの証明から、解ける方程式と解けない方程式に分ける基準が問われて見出されたシンメトリーを、その過程を省いて読者に提示する。群論と著者の歴史が重なり、身近な自然や芸術に現われるパターンを抽象的出来事として受け入れる読者は、気づけば、この抽象化の力が踏み込む超高次元に誘われている。2018/02/21

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