内容説明
第二次世界大戦勃発―。ドイツ海軍中尉マックス・ブレーケンドルフは、装甲艦グラーフ・シュペー号の当直士官として南大西洋の哨戒に出る。ラングスドルフ艦長の指揮の下、同艦は英国艦船を相手に赫々たる戦果を上げる。だが、その先には非情な運命が待ち受けていた…。構想二十余年。アメリカ人作家が綿密な取材をもとに、史実に即して若き独軍将校の戦いを描く異彩の軍事巨編。
著者等紹介
マケイン,チャールズ[マケイン,チャールズ][McCain,Charles]
1955年、アラバマ州モービル生れ。テュレイン大学卒業。幼い頃から歴史、特に軍事史に興味を抱き、『猛き海浪』の第一稿は’80年代前半に書き上げる。以後、鬱病及び癌との闘いを経て、2009年、53歳にして作家デビュー。現在、ワシントンDC在住
高見浩[タカミヒロシ]
東京生れ。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Coders
2
久々に海洋系ジャンル。面舵と取舵の意味を初めて知る。 軍艦、潜水艦ものは閉塞感と緊張感がたまらない。2017/10/08
うたまる
2
緻密な描写と資料の読み込みにより、グラーフ・シュペーのギイギイと軋み音を立てて波を押しひしぐ様が容易く想像できるほどのリアリティ。また、当時のナチスドイツについても平面的な批判に留めず、第一次大戦の戦後処理が苛烈すぎたことが遠因のように触れられているのも◎。さて、問題はいつもの、あれ。洋モノに決して欠かすことの出来ない、エンタメとしての差別・侮辱。本書では日本人について何度か小馬鹿にしているが、「出っ歯」「すげ笠」「ビール」全てに必然性がない。脈絡なんて無くても欧米人なら十分楽しめるだろうが、日本人は…。2012/06/18
ぶーにゃん@積ん読本解消中
2
第2次世界大戦で連合軍の海上輸送を妨害し続けたポケット戦艦「グラーフ・シュペー」に乗り込んだ若き海軍士官の活躍に手に汗握りました。ナチスドイツが軍を掌握していく中でヒトラーと対峙した独海軍は士官が帝政ドイツの貴族が中心であったため、様々な政治的な軋轢があったことをキチンと描いていました。南米ラプラタ沖で英海軍の圧倒的な戦力に単艦で対抗し最後には自沈する描写は迫力満点!下巻への展開が楽しみです。2011/01/18
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