出版社内容情報
FBI訓練生クラリスは、連続女性誘拐殺人犯を特定すべく稀代の連続殺人犯レクター博士に助言を請う。歴史に輝く“悪の金字塔”。
獲物の皮を剥ぐことから“バッファロウ・ビル“と呼ばれる連続女性誘拐殺人犯が跳梁する。要員不足に悩まされるFBIが白羽の矢を立てたのは訓練生クラリス・スターリング。彼女は捜査に助言を得るべく、患者を次々に殺害して精神異常犯罪者用病院に拘禁されている医学博士ハンニバル・レクターと対面するが――。1980年代末からサスペンス/スリラーの潮流を支配する“悪の金字塔”!
内容説明
獲物の皮を剥ぐことから“バッファロウ・ビル”と呼ばれる連続女性誘拐殺人犯が跳梁する。要員不足に悩まされるFBIが白羽の矢を立てたのは訓練生クラリス・スターリング。彼女は捜査に助言を得るべく、患者を次々に殺害して精神異常犯罪者用病院に拘禁されている医学博士ハンニバル・レクターと対面するが―。1980年代末からサスペンス/スリラーの潮流を支配する“悪の金字塔”。新訳。
著者等紹介
ハリス,トマス[ハリス,トマス][Harris,Thomas]
テネシー州生れ。ベイラー大学卒業。「ニューズ・トリビューン」紙記者、AP通信社デスクを経て1975年、『ブラックサンデー』で作家デビュー。その後は所謂“レクター四部作”しか著していない
高見浩[タカミヒロシ]
東京生れ。出版社勤務を経て翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
389
★★★★☆ 数あるサイコサスペンスの中でもトップクラスの知名度を誇る名作。 やはりレクター博士の存在が本作を名作たらしめているといえる。また新米の女性捜査官クラリスも、地味だった『レッドドラゴン』のグレアムに比べて遥かに魅力的に感じる。ついでにチルトンの下衆さも作品に深みを与えている気がする(笑) 攫われたキャサリンがいつ殺されるのか分からず、緊張感あふれる状態のまま下巻へ。2022/12/20
こーた
259
映画は何度となく観ている。原作を読むのはおよそ二十年ぶりといったところか。また読みたいと本棚をひっくり返してみたが、どういうわけか見つからない。仕方ないから改めて買おう、と本屋さんへ行くと、上下二冊に分かれている。訳も改まったらしい。前作『レッド・ドラゴン』ではわずかしか登場しなかった(そのくせ存在感は凄まじい)レクター博士が、今回は大活躍する。しかも相手役の訓練生クラリスは、うら若き女性捜査官だ。追う犯人はバッファロウ・ビル。より美しく、より猟奇的に。やはりぼくはこのシリーズ屈指の傑作が一番好きだ。2020/06/21
徒花
141
下巻まで読了。まあまあおもしろかった、というか、原作はレッド・ドラゴンのほうが先だったのを知らなかった。猟奇殺人事件の真相を追うサイコサスペンス的なおもしろさもあるんだけど、やっぱりレクター博士のカリスマ性がすべてをかっさらってしまい、猟奇殺人犯の存在が霞んでしまう。クラリスとレクター博士の会話と、レクター博士の脱出劇が白眉。映画ももう一回見直してみよう。2021/01/31
あきぽん
107
ずっと読んでみたかった、かの有名な「ハンニバル・レクター」が登場するサイコパスサスペンス。映画も未視聴。サイコパスは犯罪者にも、高い知性を持った人にも多いという。現実には関わるのは御免だけど、小説なので怖くて怖くて惹きつけられる。2021/02/16
アナーキー靴下
94
映画は昔観たが原作も読もうと。新訳版らしいがなかなかストーリーに入り込めず、もしかしたら旧訳版の方が私には合っていたかもしれない、なんて、始めはちょっと後悔した。クラリスの微妙に古風な女言葉とモノローグの「くそ」や「くたばれ」等の口汚さ、地の文の助詞止め(?)な文体。どうにもクラリス像を結ぶまでに時間がかかった。しかし途中から慣れたのか、はたまた展開の面白さゆえか、そんなことは全然気にならなくなり、捲る手が止まらない!【オール・ハロウズ・イヴ(All Hallow's Eve)Horror読書会’21】2021/10/09