内容説明
ミサイルが国連本部ビルに撃ちこまれた―双頭の弾頭にはサリンと炭疽菌が積まれていた。不発に終わり被害の拡大は免れたものの、ニューヨークやワシントンでは爆弾テロが続発。捜査の結果、使用された爆弾はいずれもロシア製と判明した。FBI捜査官カウリーは、急遽モスクワ民警のダニーロフに協力を要請する。ふたりは、国境を越えて三たびコンビを組むことになったが…。
著者等紹介
フリーマントル,ブライアン[フリーマントル,ブライアン][Freemantle,Brian]
1936年サウサンプトン生れ。17歳でロンドンの新聞界に入り、国際関係の記事を専門とするジャーナリストとして活躍。『デイリー・メイル』紙の外報部長を務めた後、小説家デビュー。『消されかけた男』をはじめとする英国情報部員チャーリー・マフィン、心理分析官クローディーン・カーター、米露捜査官コンビ、ダニーロフ&カウリーを主人公とした、それぞれのシリーズで知られる
松本剛史[マツモトツヨシ]
1959年和歌山市生れ。東京大学文学部社会学科卒
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感想・レビュー
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ピエール
2
作者は、CIAとKGBを分析した書籍も出しているスパイの専門家(もとジャーナリスト)です。この方の作品は、残らず読んでいますが、冷戦が終結してスパイ活動にリアリティが無くなったのを受けて作品の筋書きもどんどん変わっています。特徴は事件の中身や捜査がとてもリアルなのと、常に上層部では政治的駆け引きが事件捜査と同時進行していて、その会議の場の言葉使い一つで力関係が変わってしまうという複雑で微妙な部分を上手に書き込んでいます。チャーリーマフィン・シリーズのときから欠かさずすべて読んでいますが、この作品もやはり面2013/04/13
Tetchy
2
今までになく派手。NYの国連事務局タワーにミサイルが着弾するのを皮切りに、ボートの爆破、ワシントン記念塔の階段爆破、ペンタゴンのコンピューター・セキュリティー・システムを破ってのクラッカーの侵入、そして海を越えてモスクワのアメリカ大使館へのミサイル襲撃と、次から次へと事件が発生する。これはやはり9・11が影響しているように思う。あの小説を超えた未曾有のテロは内外の作家に多大なショックを与え、それはフリーマントルも例外ではなかっただろう。一応作者本人は9・11の前には書き上げられていたといっているが。2010/03/31
慧の本箱
2
今回も問題抱えた中年二人組ダニーロフ&カウリーが着実に一歩づつ絡んだ糸を解きほぐしお互いの国の政治的軋轢に対しても読みの深さと気転で乗り越えていくのです2007/09/02
けいちか
1
カウリー&ダニーロフ・シリーズ第三弾。私生活にはお互いに問題を抱えているが、仕事では問題をものともせずに解決していくパターン。しかし、オリガが死ぬとは思わなかったので、びっくり。2011/07/17
RIN
0
★★★★★