内容説明
原子爆弾数十発に相当するとされる、240キロを超えるプルトニウム。それはロシア国内に残されているのか、はたまた移送されてしまったのか?チャーリーの調査が進展する一方で、罪なき娘サーシャの身に危機が迫る。目には目を、命には命を。自らの簡潔な哲学に基づき、チャーリーは鉄壁の罠を用意した。銃弾の嵐の向こうで微笑むのは誰か。世界を危機に陥れた計画は終幕に向かう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
12
なるほどね、こういう展開になるのねと思って読了。ほとんどお約束のような展開ではあったものの、お約束だから安心できるというところも。けっこう面白いのに、ほとんど読まれいていないというのが悲しいやら嬉しいやら。2015/09/30
bapaksejahtera
9
ロシアの核施設から強奪されたプルトニウムの行方や如何。チャーリーは囮のブローカーに身をやつしロシアマフィアとイラクエージェントのマッチングに身を挺する。チャーリーの実の娘を抱えるナターリヤは?彼女を巡る恋の駆け引きは?小説はロシア当局、マフィア、英米更にはドイツの情報機関を巻き込み複雑な模様を崩さず最終盤に突入。各国各層の登場人物の多様さに読者も混乱必至。扉の人名録には頼れない。須らく登場人物の父称を含む全氏名を分類記録、これを参照しつつ本書に当るべし。このシリーズは後13年4作。どう持っていくのだろう。2021/08/17
Tetchy
4
さらに後半魅力的な人物が物語を彩る。頭脳明晰でFBI随一の核の専門家でありながら、一流モデル張りのスタイルと美貌、さらに自分の欲望に素直な女性ヒラリー・ジェミソン。これが下巻からモスクワに渡ってチャーリーとパートナーを組む辺りからまた面白くなってくる。しかし、今回はイギリス、ロシア、アメリカの三国に加え、ドイツがさらに加わっての合同作戦というのはいささかキャラクターの過剰出演を招いたようだ。しかし物語の構成が破綻したわけでなく、最後にサプライズをきちんと準備して物語が閉じられるのだから、やはり大した物だ。2010/01/25
Fondsaule
1
★★★☆☆ チャーリー・マフィンなつかしいって感じ。2014/06/09
byron
1
ナターリアが自信過剰の偏執的なおばさんになっている。だからチャーリーが何故、ナターリアと復縁したいと思うのか、子供のこと以外では納得できない。若くてストレートなヒラリーの方が断然魅力的。後半、登場人物がどんどん増えてきて、わけがわかりませんが、流し読みでもついていけるかと。2011/06/13