内容説明
ネッド・アレンにとって、栄光は目前だった。メイン州を出てほぼ10年、マンハッタンはいよいよ彼に微笑みかけようとしていた。だが、破滅は前触れもなく襲ってきた―失業。残された負債。不信を募らせる妻。それでも、辛酸をなめ尽くした彼にも蜘蛛の糸は下りてきた。ビッグ・ビジネスのチャンス。ところが…。『ビッグ・ピクチャー』で世界の注目を浴びた著者の再就職サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
6
面白い小説だった。推理物でもハードボイルドでもない。これらの主人公なら鼻を抓んで避ける、見栄っ張り青年企業家が主人公である。企業物とも違うようだ。読み手が同情できないような振る舞いの男は悪どい同業者の手で嵌められて失業。終には愛妻にも逃げられる。これから表題の苦闘が始まる。結局は親切な旧友の手配で自己啓発本で有名な男の許で働くこととなる。しかし彼らは実に食わせもので主人公は非合法な仕事に踏み込む。終わりの百数十頁でようやく殺人が出来。主人公はなんとか身をかわす。終盤強引な筋立てだが主人公の成長が救いである2020/05/11
水戸
5
タイトルのインパクトすごい‼︎ 説明にあるように、たしかにサスペンスで、スリルもありました。主人公の性格を示すためか、ものすごい細かな描写と比喩が満載。なので、問題が起こる前にお腹いっぱいになっちゎう人もいるかも? 結局、彼はこれからどうなるのかしら……? でも、問題解決のために周囲の知恵や手助けがたくさんあったから、きっと明るいはずね、という希望的なニュアンスのラスト。手助けがあったのは、彼のこれまでの意地っ張りだけど根は正直で思いやりのある人だからなのね、という感じでした。2017/02/20
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
1
2002年7月7日
tsukasa_oishi
1
なかなかおもしろかった。ちょっとラストは都合がよすぎる感じもあるけど、主人公のダメさぶりがそれをカバーしている。つまり、リアリティのあるダメさぶりなのだけど。「ビッグ・ピクチャー」よりはおもしろいと思う。ニューヨークで成功した人間になろうという幼稚さが滑稽に描かれているのだ。南の島の秘密厳守の銀行というシチュエーションはよく小説に登場するけど、本当にそういうところがあるのかな。昔はスイスだったけど。
kanamori
0
☆☆☆★2013/10/06