内容説明
アンはついにギルバートと結ばれた。グリン・ゲイブルス初の花嫁は、海辺の小さな「夢の家」で新家庭を持った。男嫌いだが親切なミス・コーネリア、目をみはるほど美しいが、どこが寂しげなレスリー、天賦の話術師ジム船長などの隣人たちに囲まれて、甘い新婚生活を送る幸せな二人に、やがてさらにすばらしい授かりものが…。すべての人に熱愛されるアン・シリーズ第六巻。
著者等紹介
モンゴメリ,ルーシー・モード[モンゴメリ,ルーシーモード][Montgomery,Lucy Maud]
1874‐1942。カナダ、プリンス・エドワード島生れ。1歳9カ月で母と死別、祖父母に育てられ教師になったが、30歳で書き始めた『赤毛のアン』のシリーズが熱狂的な人気を呼んだ。美しい島の自然を背景に、10冊のアン・シリーズのほか、より自伝的なエミリーのシリーズなどの小説、詩集、日記を残し、国内外の多数の読者の心を捉えた
村岡花子[ムラオカハナコ]
1893‐1968。山梨県生れ。東洋英和女学院高等科卒。モンゴメリの作品などの翻訳が高く評価されている。子どもニュース番組の「ラジオのおばさん」としても親しまれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
177
最初の頃に比べるとアンはだいぶ喋りが少なくなったような気がします。大人のアンとして内省的になっていくのでしょう。妻となりさらに母となっていくことでのアメリカ版女の一生的な感じを持ってきました。よい隣人や恵まれた自然などに囲まれている主人公の生活を追っていると安心して読めてしまいます。2016/12/01
chiru
103
ギルバートと結婚し、海辺の小さな家で新生活をはじめる6巻。 ジム船長や、人生に絶望するレスリーなどの魅力的な人物に出会い新たな友情をはぐくむアン。 この巻では、レスリーを軸に思い通りにいかない人生を描く。 アンにも幸せの絶頂から突き落とされる出来事が訪れる。 素直になれなかったり、好きな人に好きと言えなかったり、嫉妬したり。 でもその先の曲がり角に、また未来と希望が待ってるとアンに教わったレスリー。 どんな不幸の中にも、ささやかな幸せを見出すアンがやっぱり大好き。 ★52018/10/02
優希
89
再読です。遂に結ばれたアンとギルバート。小さな湖畔の「夢の家」で幸せな生活を送る2人の元に様々な人たちが訪れます。彼らは新婚生活を送るのに必要な人々なのでしょう。素晴らしい授かりものもあり、ここでの生活はグリーンゲイブルスでの生活とはまた違った日々の始まりなのだと思わされました。これからの幸福の幕開けとも言える物語だと感じます。2018/07/14
aika
66
小さな港町フォア・ウィンズでの、アンとギルバートの素敵な新婚生活に心躍りました。人生の喜びも、悲しみも、喜んで引き受けるとの決意を込めて、真珠の婚約指環を求めるシーンや、マシュウのお墓に報告にいく序盤のシーンに、心温まりました。港町のことなら何でもおまかせ!なジム船長や男性嫌いのミス・コーネリア、気の毒なレスリーなど、個性豊かな人たちの悲しい過去が明るい未来へと変わる様子に目が離せません。アンにも悲しい出来事が降りかかりますが、皆に支えられながら持ち前の想像力で喜びへと変えていく姿に、元気をもらえました。2018/07/24
優希
66
アンとギルバートの新婚生活ですか。遂にかつてから想い続けていたアンとギルバートは結ばれたわけですね。この時期に出会った人たちは2人にとってとても大切な人たちだというのが伝わってきます。逆にグリーンゲイブルスの人たちは殆ど登場しないので、新たな生活が始まったなと感じました。レスリーのような影のある人はシリーズで初めて登場するのではないかと思います。この影はある程度の年齢にならないとわかりにくいかも。アンとギルバートの間にも嬉しい授かりものもあってこれからの幸福が見えるようでした。2014/08/20