内容説明
1839年、アフリカ人シンケはキューバに向かう奴隷船アミスタッド号で52人の仲間と反乱を起こし、成功した。しかし船は迷走し、結局彼らは米海軍の手に落ちて乗組員殺害の罪で裁かれることになった。故郷に帰ることだけを願った彼らに罪はあるのか。そもそも奴隷売買は違法であるはずだ。自由と平等の国アメリカ、その威信をかけた史上最も重要な裁判を扱った感動大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
17
47アフリカで突如拉致され奴隷として売られてしまった黒人達が船に乗せられ大海に送り出され狭い船底に鎖で繋がれ閉じ込められ日常的に暴力を受け食料が足りなくなったり病気が流行ると数珠つなぎにされ海に捨てられる、こういった事実が残ったのは反乱をおこし船を乗っ取り米国の裁判で自由を勝ち取ったからだ。大統領は選挙に勝つ為に南部の票がどうしても必要で裁判に介入してくる、裁判でのやりとりや部族間の対立などなかなか緊迫感があってよかった。2023/06/27
うたまる
1
アメリカという国は、ヒトラーの虐殺やスターリンの粛清は虚実入り乱れてよく取り上げるが、自国のネイティブ・アメリカン虐殺や黒人奴隷抑圧の歴史には関心が低い。本書では、実際には極少数しかいなかった「勇敢な」黒人と「善良な」白人が多数登場する。そうでなければ、黒人は侮辱を感じて読んでくれないし、白人は気持ちよくお金を払ってくれないだろうから。そういう意味では、極めて商業的であるし、また、黒人奴隷史中のレアケースと言えるが、例えそうでも、知らないよりかは知っておくべき事実。読みやすさと合わせて良書と言える。2012/10/23
ぺしみち
0
面白い2012/04/23
ゆっくりんご
0
家畜同様に黒いダイヤとして黒人が売買されていた時代があったことは知っていたが、黒人側の視点で当時を語られる本を読むのは初めて。平和なアフリカの生活から突然拐われた恐怖と屈辱を生々しく感じた。英語が拙いと知的レベルも低いと思われる厳しい世界は今も現存しているし、コミュニケーションツールとして英語を必須とする学校教育はあながち間違ってないと思う。2024/10/07
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